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中国金融政策に「膨大な」調整余地-景気減速鮮明で試される展開に

6/17(月) 11:10配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、金融政策を調整する「膨大な余地」があると先日発言した。景気減速が鮮明となる中、このコメントが早速試されそうで、不安定な人民元相場や金融市場への影響に注目が集まりそうだ。

日本や欧州に比べると、中国の政策余地は大きい。1年物貸出基準金利は2015年から4.35%に据え置かれており、ゼロ金利からは程遠い。米金融当局のハト派姿勢への転換も元安圧力を和らげており、易総裁の対応余地はさらに広がっている。

14日発表された5月の工業生産は02年以来の小さい伸びにとどまった。米国との貿易戦争による逆風が浮き彫りになっており、易総裁はより入念に政策手段を検討しているかもしれない。

野村ホールディングスの新興市場経済責任者、ロブ・スバラマン氏(シンガポール在勤)は「政策当局には常に余地があるが、実行した場合の『代償はどの程度か』と自問する必要がある」と指摘。「積極的な金融緩和は過度な人民元安、あるいは借り入れを原動力とした不動産バブル再燃という副作用を招く恐れもある」と話す。

より積極的な政策対応が必要になった場合に、易総裁ら当局者が検討すると考えられる主な選択肢は次の通り。

金利

貿易戦争が激しくなり、労働市場の見通しも悪化すれば、人民銀は住宅ローンなどに影響する基準金利引き下げなど、さらに大胆な緩和策を講じると予想する向きもある。

追加関税引き上げによって景気や信頼感が損なわれる中、バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチやブルームバーグ・エコノミクスのエコノミストは年内に最大0.5ポイントの利下げが行われると見込んでいる。だが、その影響で人民元は大きく下げることになりそうで、為替レートについて特定の水準が重要だとは思わないとした易総裁の発言を試す展開となる。

基準金利以外にも銀行の短期借り入れコストの下方誘導もあり、その場合は元安リスクが抑えられる。

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最終更新:6/17(月) 11:10
Bloomberg

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