ここから本文です

『FF7 リメイク』北瀬佳範プロデューサーのコメントとデモプレイで固有アビリティの存在などさらなる新情報が判明! 2作目の企画・プロットも並行して進行中【E3 2019】

6/18(火) 12:02配信

ファミ通.com

 2019年6月11日~13日(現地時間)にアメリカ・ロサンゼルスで開催されているE3 2019。最終日となる13日に実施された、『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以下、『FFVII リメイク』)のプロデューサー・北瀬佳範氏による日本メディア向けプレゼンテーションの模様をリポートする。
 
ファミ通.com“E3 2019情報まとめ”特設サイト
北瀬氏のコメント
 プレゼンでは、北瀬氏が本プロジェクトの概要などを解説。追って、未公開の実機プレイによるデモンストレーションが行われた。まずは北瀬氏のコメントからお届けしよう。


プロジェクトの概要について
 『FFVII』は22年前の作品ですが、発売当時においては非常に画期的であり、その後のゲーム業界にもいろいろと記憶に残る作品になったと思います。そんな原作のコンセプトを再構築し、世界とキャラクターをより掘り下げた作品として立ち上げたのが『FFVII リメイク』です。いわゆる移植やリマスターではないので、キャラクターや背景を含め、すべてのデータを新しく作り直した、まったくの新作と言っても過言ではないような作品となっております。

 原作を遊んだプレイヤーの「こういう『FFVII』のリメイクであってほしい」という期待に沿うようなものを目指して開発を続けていますが、新たな驚きを与えられるようなことも盛り込みたいと思っています。もちろん原作をプレイしていない方に関しては、すべてが新鮮に感じるような作品となり、かつ、当時原作をプレイしたときと同じような驚きを与えたいなと思っています。

 私たちがまず最初に重視したのは、『FFVII』(原作)の世界観をもっとも象徴する“ミッドガル”を魅力的に描くという事でした。ミッドガルの内部構造を新たに設計しなおし、そこに暮らす住民たちの生活描写や新規エピソードも加えました。

 最終的には原作での“ミッドガル脱出”までのストーリーを描くだけで、Blu-rayディスク2枚組という大容量となり、世界観や物語は充分な密度感とボリュームになりました。それに伴ってキャラクターの成長やボスモンスターの配置も今作用に最適化したことで、1本の独立したゲームとして完全に再創造され、充分に遊び応えのある作品になったと思っています。

 ファンの方は、リメイクするにあたって、どの要素が残って、どの要素が削られてしまうのかという不安があると思いますが、Blu-rayディスク2枚組ということで、ファンの方の期待に応えられるような多くの要素がしっかりと再現される作品になっていると思っています。




開発チームについて
 『FF』シリーズ全体で、つねに目指しているものがあります。それは、“革新的なものにする”ということと、“その時代の限界に挑戦する”ことです。そんな、つねにプレイヤーへの驚きを与えたいという『FF』そのものが持っている精神は、『FFVII リメイク』においても引き継がれており、ナンバリングタイトルと同等のパワーをつぎ込んだ作品となっています。

 開発には、私を筆頭にディレクターの野村哲也、シナリオの野島一成氏など、原作のスタッフが今作でもコアメンバーとして関わっております。さらに、当時はプレイヤーで、『FFVII』が好きだったという若いスタッフが、時を経てこのプロジェクトに参加しています。また、このプロジェクトのために、いろいろな国から日本までやってきて参加しているスタッフもいますので、国際的なチームになっています。開発チームは、これらの若いスタッフを、原作から関わっていたコアメンバーが統括するようなかたちで成り立っています。

『FFVII』のリメイクの話は、かなり前からファンの方々、メディアの方々からも期待されていました。しかし、長いあいだ着手するには至りませんでした。というのも、単にグラフィックがきれいになったアップデート版だけでは作る意味がなく、『FFVII』をもう1回作るのであれば、最先端の技術を導入し、さらに原作を超えるような感動を与えるようなものではないと意味がないと思っていました。今回のリメイクには、そういった意気込みも含まれています。
ミッドガルについて
 『FFVII リメイク』プロジェクトの最初の作品となる本作は、ミッドガルが舞台となります。原作のミッドガルはダークで、スチームパンクな世界観が特徴でしたが、今作でもそれが活かされています。ミッドガルは夜のシーンが多く、暗い場面が多いのですが、最新のライティング技術を用いて、暗い中でもバラエティーに富んだミッドガルの表情が見せられると思います。

 原作と比べてグラフィックはよくなっていますが、ただフォトリアルな方向を追求するということはしていません。フォトリアルを目指しつつも、『FFVII』がもともと原作で持っていた独特の色味というものを出したいと思っています。ミッドガルという都市は、原作でも印象的、象徴的な場所だったので、最初の作品でしっかりと描こう、フォーカスしようというのが企画立ち上げのコンセプトにもなっています。

 ちなみに、今作はまだ開発中ではありますが、2作目の企画、プロットも並行して進めております。


キャラクターについて
 原作の発売は22年前ですので、ボイスもなければ、モーションキャプチャーの技術も導入されていません。また、カットシーン以外ではカメラワークも導入されていませんでした。
 
 今作では、キャラクターをより魅力的に表現するため、ボイスがつき、モーションキャプチャーが入り、3Dのカメラワークがつねに入るという状態になっています。かつ、フェイシャルや髪の毛のシミュレーションの技術も用いて、格段にキャラクターの表現力がアップしております。それにより、ストーリーへの没入感がより深くなっている、というのが『FFVII リメイク』の特徴のひとつです。


プレゼンテーション:キャラクター&イベント編
 続いては、実機によるデモプレイが公開。下記ではその中から気になった部分を紹介する。なお、多少イベントでのキャラクターの発言などに触れているので、少しもネタバレを見たくない、という人はご注意ください。
 
 まずは、オリジナル版の印象的なオープニングを再現した物語冒頭のカットシーン視聴から。列車がホームに着き、ビッグスとジェシーが連携して見回りの兵士を倒すと、ウェッジとバレットが姿を見せる。「行くぞ、新入り」。バレットの声に列車から飛び降りたクラウドが、バスターソードを背負い、前方を見据える……。



 オリジナル版のあの冒頭を超美麗なグラフィックで完全再現したオープニングは、背筋がゾクゾクするほどの完成度! プレゼンという場なのを考慮してグッとこらえましたが、内心は「Yeaaaaaaahh!!!」でした(恐らく、海外向けのプレゼンはフィーバーしただろうなぁ)。その後、“CHAPTER1 壱番魔晄炉爆破作戦”の表示があり、一行は魔晄炉方面へ。
 
 オリジナル版だと、この後クラウドは先行するアバランチ一行についていく形で進み、要所でバトルが発生する。それが『FFVII リメイク』では、クラウドは戦力としてだけでなく、兵士を引きつける囮としても雇われているため、アバランチのメンバーを先に行かせているという事情が垣間見えるようになっていた。
 
 会話の内容をオリジナル版から乖離させることなく、すべての言い回しが現代風に書き換えられ、これまでにない裏設定的な情報も散りばめられた会話劇。リアルなビジュアルやフェイシャルに合った自然なトークは、オリジナル版をプレイした身としてかなり新鮮な一方、プレイしていない人も違和感なく理解できるようになっている。
 
 会話の掘り下げについては、たとえば魔晄炉の侵入に必要なドアロックの暗号について、オリジナル版と『FFVII リメイク』ではこんな違いもあった。
 
 オリジナル版だと、暗号の入手のために「何人の仲間が犠牲になったことか」とだけ語られる。『FFVII リメイク』だと、アバランチには分派があり(バレットたちのほうが分派のようだが)、その同志が入手したこと、活動方針の違いでモメたことなどがわかる。そうした会話が発生することで、アバランチという組織の背景が感じられ、個々のキャラクターたちにも興味が湧くようになっているのだ。


 カットシーン以外の会話の追加も見逃せない。これはたとえば、特定のイベントの後や、クラウドが近づいたときなどに、話しかけずとも始まるものだと思われる。この場合、ボイスで話すとともに、セリフのログが画面左に出るようになっていた。
カットシーン以外の会話の例(一部)
ビッグス (クラウドは)ちょっとめんどくさいヤツだな
ジェシー 見た目がいいから許す
ビッグス また始まった…
ジェシー まず顔。基本でしょ?

 こうした会話で、オリジナル版ではう・か・つ女子だったジェシーがイケメン至上主義でもあることがわかるなど、キャラクターの“人物としての厚み”が増し、“ただのNPC”ではなくなっていることがうかがえる。

 また、セリフの調整や追加、そしてボイスの導入で、キャラクター性もより際立っていた。バレットはさらに暑苦しく、クラウドは冷え冷えクールガイに!
バレットとクラウドのカットシーンの会話(一部)
バレット (魔晄を)このまま吸い続けたらどうなるよ? ええ? 星の悲鳴が聞こえねえか、クラウドさんよぉーーー!!
クラウド あんたには聞こえるのか
バレット おうよ!
クラウド 医者に行け
バレット …てめえ!!

 ボイスによってキャラクターが得た表現力の高さは想像以上(余談だが、バレットが少し溜めた後に言い放つ「クラウドさんよぉーーー!!」が、某「元気ですかー!」を彷彿させる勢いと早口で笑ってしまった)。ビジュアルの向上もあいまって、個人的には『アドべントチルドレン』を越える衝撃だった。また、クラウドがティファについて聞かれ、冷静を装いつつも少しだけ動揺が出てしまうといった、微妙なニュアンスの演技もすばらしい。キャラクターの“生感”がものすごい。

 ちなみにプレゼンはごく短時間だったが、汎用ボイスの多さにもびっくり。バトル終わりのひと言だけでも、「じゃあな」「足止めのつもりか」「終わりだ」「どうってことないな」「当然の結果だ」「悪くない」等々。どれだけ櫻井孝宏さん始め声優の皆さんに頑張っていただいているのか……そりゃーBlu-rayディスク2枚になるわ!!


 もうひとつ注目なのが、プレイヤー操作からカットシーンに入るときや、バトルから移動操作に戻る際などの、場面と場面のつなぎ目が感じられないこと。映像だけでなく、音楽も自然につながるようになっていて、「じつはいまも切り換わったんですけど」と言われても素人耳にはまったくわからなかった。こうした“少しの違和感も感じさせない”努力が、プレイヤーをこの世界に強く没入させてくれそうだ。
プレゼンテーション:バトル編
 バトルでは、序盤何回かに分けてチュートリアルが入り、段階的に操作を覚えられるようになっている。基本的なシステムは下記記事にまとまっているので大筋は割愛。追加で判明したトピックの中で注目なのは、固有アビリティの存在だ。
【動画あり】『FF7 リメイク』バトルシステムまとめ&試遊追加リポート【E3 2019】
https://www.famitsu.com/news/201906/13177992.html
 キャラクターにはそれぞれ固有アビリティがあり、△ボタンで発動。クラウドの場合は、“アサルトモード”と“ブレイブモード”という攻撃スタイルの切り替えが行える。なお、アサルトモードは試遊版で触れたバランス型のスタイルで、素早い移動やクセの少ない攻撃が持ち味。
 
 ブレイブモードでは、動きがかなり遅くなる代わりに攻撃力が高くなる。この移動が本っっっ当に遅く、すり足でじわじわとしか進めないのだが、アサルトモードでは“たたかう”だった□ボタンのコマンドが“強撃”に代わり、それによって可能になる怒涛の連続攻撃である程度リーチを補える。“強撃”の強力なラッシュは、モーションもアサルトモードとは異なっていて、最後の一撃ではワイルドに剣を相手に突き立てさながらバーサーカーのよう。移動面を考えると、敵がダウンしたときなどに近づいてからこのモードへ切り替えるといった具合に、使いどころ次第で輝きそうだ。
 
 バレットの固有アビリティは“ぶっぱなす”。これはクラウドのようなモード切り替えではなく、爆発を起こす高威力の攻撃手段とのこと。ちなみに連射はできず、一度ぶっぱなした後は“エネルギーリロード”状態になり、ゆっくりとチャージをしているようだった。


 また、バトルを見ていて興味を引かれたのが敵の挙動。試遊ではすぐ倒してしまったのでザコはよく見ていなかったのだが、オリジナル版ではさほど激しい動きをしてこなかった敵も、それぞれ個性的になっていた。
 
 たとえば猛獣型のガードハウンドは、移動スピードが速くクラウドの周りを駆けまわり、不意を突いて突進してくる。モノドライブ(下記写真参照)は、ふわふわと浮いていたかと思えば、貝類が泳ぐときのような急激な動きで尖ったパーツの先端からファイアを飛ばし、倒されると球状の赤い頭部(?)が残ってコロコロと転がるなど、ザコですらこの凝りよう。


 短いながら非常に濃密なデモプレイは、魔晄炉爆破の手前で終了。これまで公開された要素のどれを見ても、そして実際にプレイしても、新しい体験と発見に満ちている『FFVII リメイク』。フルリメイクでどうなってしまうのかという制作発表時のわずかな不安は払拭され、新たな伝説の誕生を確信した。約束の地はここです!!
おまけ:プレゼンで判明したそのほかの細かなアレコレ
時間の流れが緩やかになる、コマンドメニューを開いたときのモード名は、日本版では“ウェイトモード(WAIT MODE)”(試遊版ではタクティカルモード)
日本版は○ボタンが上記の“ウェイトモード”、×ボタンが回避
敵ごとに設定され、連続攻撃でMAXになると敵がダウンするゲージは、日本版では“バーストゲージ”(試遊版ではフォーカスゲージ)
フィールドにある神羅のマークが入った“神羅ボックス”などを壊すと、アイテムが出てくることがある
はしごがある場所や、壁に穴があることなどで進める場所は、矢印のマークでわかりやすくなっている
敵が投げてきた手榴弾(オリジナル版ではクラウドたちも使えた)は、一度その場に転がり時間差で爆発するアクションゲームらしい性能
敵に弱点属性が設定されており、弱点を突くと高いダメージを与えられるのはオリジナル版と同じ

最終更新:6/18(火) 12:02
ファミ通.com

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事