ここから本文です

「誰かが隣にいる事が大事。それが男でも女でもいい」母の言葉がくれた勇気。LGBTQ活動家、松岡宗嗣

6/18(火) 13:39配信

ハフポスト日本版

2019年2月、日本で13組の同性カップルが結婚の自由を求めて国を相手に訴訟をおこした。それは日本が平等へと向かう歴史的な一歩として、世界中で報じられた。

裁判の原告にはすでに長い道のりが待っている。専門家は、何年にもおよぶ戦いになると言う。

そんな同性婚法制化に向けた動きをサポートするのは、政策や法制度を中心としたLGBTに関する情報を発信する団体「fair」代表理事の松岡宗嗣(24)だ。

LGBTに対する偏見がまだ多く残る社会の中で、松岡はこの歴史的な裁判を多くの人に知ってもらう活動や、LGBTイシューを取材するメディアに向けた「LGBT報道ガイドライン」を作るなどしている。宝塚大学の調査によると、LGBT当事者の約6割が学校生活でいじめを経験しており、多くがカミングアウトをしていない。

松岡は、保守的な環境で声をあげる若いオープンリーゲイとしての経験を、都内のカフェで話した。

■ LGBTに関わる活動を始めたきっかけは何でしたか?

大学に入ってから、セクシュアリティをオープンにするようになり、SNSを通じて同じセクシュアリティの友達と知り合う機会ができました。

でも彼らの多くは、ほとんど誰にもカミングアウトしていなくて...。そんな友達と飲みに行くときは、(異性愛者を演じている)平日の大変さやめんどくささを話すようになっていました。本当は平日の学校や職場も、同じセクシュアリティの人たちで集まる週末も、両方楽しめるはずなのに。何でそれができないんだろう?社会の方に何か問題があるのでは?とモヤモヤしていました。何か自分に出来る事はないのかな、と思った時に、大学のLGBTのサークルを見つけ、参加するようになりました。

その後、サークルの人たちと初めて東京レインボープライドに参加しました。そこで、LGBTに関する出張授業を行っているNPOと出会い、活動に誘われたことがきっかけとして大きかったと思います。

■「fair」の活動を始めたのはいつで、どのような団体ですか?

それまでLGBT=テレビに出てくる「オネエ」タレントだと思われることも多かったので、身近なところに当事者がいることを伝えられたのは価値のある経験でした。

でも、データや、他の当事者の声を聞いてみると、地方で生活する人は、よりカミングアウトすることが難しかったり、トランスジェンダーであることが理由で面接を落とされるなど、職場で差別やハラスメントを受けてしまっている。幸い、自分自身はあまり辛い経験はありませんでしたが、環境や場所が違うだけで、なぜ差別的な扱いを受けなければいけないんだろう?という疑問を感じました。

それまで続けていた活動の中での自分の力にも限界を感じました。どうすればいいかと思った時に、誰もとりこぼされないようにするための最低限のルール、つまり法律が必要だと思ったのです。

日本では、同性婚は認められていませんが、LGBTに対する差別を禁止する法律もありません。どんな人であれセクシュアリティを理由に差別されない社会をつくるためのセーフティネットを張るべきだと思いました。それが大きなきっかけでした。

そこから、自分に何が出来るかを考えたときに、私の場合は、国会議員に会って話すロビイストより、情報を届ける役割の方が向いていると思ったんです。法律を作るために頑張って働きかけている人や、LGBTを取り巻く課題を解決するために行動する人たちの武器となる情報を届けたいと思って「fair」を立ち上げました。

1/3ページ

最終更新:6/18(火) 14:44
ハフポスト日本版

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事