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自転車なみにシンプルなホンダ「スーパーカブ」チョッパーをオーストラリアで発見 製作者がカブを素材に選んだワケとは

6/19(水) 9:00配信

バイクのニュース

インドネシアのカスタム文化に触発されたオーストラリアの「スーパーカブ」チョッパー

 2017年に世界生産累計台数1億台を達成したホンダのベストセラーバイク「スーパーカブ」は、近年、カスタムのベース車として世界各国で高い人気を誇っています。

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 ここで紹介する一台は、2019年5月18日にオーストラリア・シドニーで開催されたカスタムバイクのイベント「Throttle Roll/スロットル・ロール」で発表された車両で、「Choppagedon/チョッパゲドン」のTroy Paschini(トロイ・パッシーニ)さんによって製作されたものです。
 
 トロイさんは、古いハーレー・ダビッドソンのエンジンを使用したチョッパースタイルのカスタムバイクを製作するとともに、オリジナルパーツやセレクトパーツの販売を行っている、いわゆるチョッパーカスタムのスペシャリストです。

 そんな彼がカスタムのベースに選んだのが排気量90ccの1980年式ホンダ・カブで、自宅から約1kmの場所に住む人物が、オークションサイトに300オーストラリアドルで出品していたそうです。トロイさんは、すぐにその車両を落札しました。

 なぜなら彼は、インドネシアのカスタムビルダーが製作する、カブを使ったチョッパースタイルのカスタムバイクに、いつもインスピレーションを得ていました。そのため、自分もインドネシアのビルダーのように、カブをベースにしたチョッパーを造ってみたいと考えたのです。

無駄を省きスッキリとしたスタイルを構築

 外装類をすべて取り外したのはもちろん、パイプ状のメインフレームを100mm延長し、さらにそのフレームラインとリアホイールの中心/リアホイール・アクスルを直線的に結ぶフレームも製作しました。

 また、フレームは純正のスイングアームと連結し、型抜きした二枚の板を貼り合わせ、燃料タンクなどを納めるプレスフレームも美しく、自然なラインでかわしています。そしてシート高を低く、リアタイヤをシートに近づけるためにプレスフレームは大胆にカット。新たに製作した樽型の燃料タンクは、シートの背もたれになるシッシーバーに装着しています。

 フロントサスペンションには、スプリンガーフォークと呼ばれる、旧式のフロントフォークをセットし、オリジナル製作した高く、そして幅の狭いハンドルやハンドルマウントが備えられています。さらに、足を投げ出すようなライディングスタイルを造り上げるため、エンジン先端に、左右に分かれるペダルをデザインしました。

 エンジンは、カブ用エンジンをコピーし排気量150ccに拡大した単気筒水平エンジンに交換。これは欧米で“ピットバイク”と呼ばれる小型モトクロスバイクに搭載されるものとなっています。また、シフトペダルを伸ばしハンドチェンジにカスタムすると同時に、そのシフトレバーにリアブレーキを作動させるレバーをセットすることで、ハンドル周りやペダル周りにブレーキレバー&ペダルを持たない、すっきりとしたスタイルを造り上げています。

 カブのほか、バイク用フレームは溶接によってさまざまな部材を組み合わせて製作しますが、その溶接跡はそのままになっているものが大半です。しかしTroyさんはその溶接跡が分からないように滑らかな表面を造り上げる、チョッパー製作の定番テクニックである“スムージング”を施すことで、マシンの仕上がりをさらに高めています。

 カスタムイベントと言っても、大排気量車や旧車ばかりがその題材になるのではなく、ビルダーのテクニックでさまざまな年式とスタイルのバイクがトランスフォームする姿を見ることができる。それこそが、カスタムイベントの醍醐味なのです。

河野正士

最終更新:7/12(金) 17:59
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