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井岡一翔は日本人初の4階級制覇を果たせるのか。そしてその先に抱くビッグマッチ構想とは?

6/19(水) 6:00配信

THE PAGE

 パリクテは28戦25勝(21KO)2敗1分の戦績を誇りKO率は75%と高い。予備検診の数字では、身長169.5センチ、リーチ175.5センチで、身長165.4センチ、リーチ169.2センチの井岡を上回っている。好戦的なパワーファイターで左右フック、ストレートを一発、一発荒々しく打ち込んでくるタイプだ。ガードをこじあけるようなアッパーもある。ニエテスとの試合も激しい打撃戦になっていた。ただ、この試合もリーチや体格でパリクテがニエテスを上回っていたが、ガードが甘くニエテスに打ち終わりに左右のパンチをクリーンヒットされるシーンが目立った。パワーで押しきれたわけでもない。そこに隙はある。ボクシングは噛み合わせが大事で、単純な三段論法は成り立たない。

 論理的な解説に定評がある元WBA世界スーパーフライ級王者の飯田覚士氏は、井岡有利説を唱える。
「井岡選手には、うまく“はまらない”ケースがあります。距離があって相手が動くパターン。判定で敗れたIBF世界フライ級王者、アムナット・ルエンロン(タイ)戦やニエテス戦がそうでした。では、今回はどうか。パリクテは背が高く打ち下ろしてくるパンチは厄介でしょうが、井岡選手はガードが高く、そこへの対策は十分にできるでしょう。またパリクテは強打で、距離も井岡選手より遠いですが、パンチを打つ際に一瞬“タメ”があります。いわゆるサインがわかるボクサー。井岡選手はパンチをもらわないのではないでしょうか。序盤は相打ちもあるかもしれませんが、徐々に対応できるはずです」

 飯田氏は井岡のディフェンス技術が上回るとの見方。

 そして、「パリクテは強振したときに動きが止まります。その打ち終わりに井岡選手のカウンターは当たるでしょう。左ボディもヒットすると思います。うまく適応すれば、後半はフルマーク。或いは、そういうパンチの蓄積でKO決着もあるかもしれません。私は井岡選手の勝ちを予想します」と断言した。
 アメリカでのキャンプではパリクテと似たタイプと徹底したスパーリングをこなしてきた井岡にも、そういう弱点と戦略は頭に入っている。
 井岡は「やってきたことをやるのがベスト、ベター。でも、それが100%ではない。向き合ってわかることがある。経験を生かし臨機応変に判断することを組み合わせてやっていかないと。リングは教科書通りにはならないことがある」と語り、戦略にプラスする自らの対応力が勝負だと説明した。そのクールな”ボクシング脳”があれば不安はないだろう。筆者も4階級制覇の歴史的瞬間を幕張で目撃できると踏む。

 井岡には、その先にさらなるドリームがある。
 統一戦という名のビッグファイトだ。

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最終更新:6/19(水) 6:00
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