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全国で事故…自治体はどう関わるのか 夏休みプール開放(下)〈PTA会長になった記者リポート〉

6/20(木) 10:37配信

熊本日日新聞

 夏休みに入って間もない先月23日、高知市の小学校のプールで、3年女児が意識不明の重体となる事故が起きた。これまで一人の親として受け止めていたが、今年はPTA会長としても「人ごと」と思えず、胸が締め付けられた。

 現地の状況が気になり、高知市や高知県の教育委員会に聞いた。同市の小学校のプール開放は全てPTA主催で、この夏は42校のうち40校が実施予定だった。安全対策は各PTAに任され、事故があった小学校では、PTAや大学生計10人で大小二つのプールを監視していたという。

 高知県教委には事故後、市町村から監視体制など安全対策をどうすべきか問い合わせが相次いでいた。県内のプール開放の実態を急きょ調査したところ、教委や学校が担う市町村もあったが、ほとんどがPTAが主催だったという。

 「PTA主催の場合は、監視体制など実態を詳細に把握しきれていない自治体も多かった。子どもたちの楽しみを後退させてはならないので、まずは現状を大枠でつかみ、今後の対応を協議したい」と同県教委。

 さて、熊本県では、2012年に発生した熊本市の重体事故を受け、県教委が毎年、政令市の熊本市を除く各市町村の開放状況を調査。その際、監視を担う保護者らの研修受講などを求める通知を出している。ただ、多くの自治体が、現場の実態を把握し切れていないのが実情だ。

 県内14市のうち、熊本、合志の2市を除く12市がPTAの単独主催。うち市教委が毎年、保護者監視員の研修受講を確認しているのは天草市だけ。全ての市教委が、主催するPTAの責任でのプール開放を原則としている。

 こうした状況に「全国で事故が起きている中、自治体が徹底した対策を取らず、PTAに責任を求める今のやり方は限界にきている」と、疑問を投げかける声もあった。

 スポーツ庁施設企画係も国の指針を踏まえ「PTA主催であっても、自治体はプールの安全確保の責任を負っている」と指摘する。実際に事故を経験した自治体は、その重みを痛感し、再発防止に心血を注いでいる。

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最終更新:6/20(木) 10:37
熊本日日新聞

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