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みずほFGとレオパレスの「走りながら考える」は偶然の一致なのか

6/20(木) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【プロはこう見る 経済ニュースの核心】

 果たして「偶然の一致」か「天の配剤」か――。

 今年5月15日に新5カ年経営計画を打ち出したみずほフィナンシャルグループ(FG)。2019年3月期で前期比14%減の3933億円にとどまった連結業務純益を5年後に9000億円に引き上げることや、社内兼業解禁をはじめとした人事制度の見直しなどが目玉だが、計画発表時やその後のマスコミ紙誌などのインタビューで坂井辰史社長がしきりと強調したキャッチフレーズが「走りながら考える」。

 頭で考えるよりもまずは行動が大事というわけで、会見では「今回の経営計画はあえてあらかじめ定められた目指すべき姿に向かって進むという形にはしていません。むしろ私たちみずほFGにとって、一種の運動論あるいは行動論だと考えています」と言い切った。

 そんな中、5月29日公表されたのがサブリース大手、レオパレス21の施工不良問題を調査してきた外部調査委員会の最終報告書。90%を超える物件で「界壁」と呼ばれる屋根裏の延焼防止用部材が設置されていなかったにもかかわらず、「全社的に虚偽の建築確認申請を行わせ、確認済証を騙し取った」としてレオパレスの順法意識の希薄さと悪質性を指摘。

 その上で問題の背景には創業社長によるワンマン体制の下、業績改善や施工物件数拡大を最優先させるあまり「『走りながら考える』状況で、問題点に気づいていても目をつぶって放置する」といった企業体質や風土が蔓延していたと結論付けたのだ。

■“暴走”が心配

 要するに走りながら考えていては問題が発生した場合、それへの対応が後回しになったり、先送りされたりしかねないと警鐘を鳴らしたといってもよい。

 レオパレスの不正はバブル崩壊後の業績悪化などがきっかけになって始まったとされている。「3大メガバンクの4番手」などと揶揄され、同じく低収益に喘ぐみずほFG。19年3月期の連結最終利益は三井住友トラスト・ホールディングス(HD)やりそなHDをも下回り、5大銀行グループの最下位に沈んだ。焦燥のあまり“暴走”が始まらなければいいが……。

(重道武司/経済ジャーナリスト)

最終更新:6/20(木) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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