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UACJ、銅管事業を投資ファンドに売却。アルミ事業に資金投入

6/20(木) 6:06配信

鉄鋼新聞

 UACJ(社長・石原美幸氏)は19日、銅管事業を投資ファンド2社に売却すると発表した。譲渡価格は240億円。UACJは銅管事業の売却によって得た資金を主力のアルミビジネスに投入し、成長市場と目するアジアや北米などでの成長を目指す。またUACJ銅管もファンド傘下で機動的な事業運営を進め、さらなる企業価値の向上を狙う。
 先月31日に投資ファンド2社によって設立された特定目的会社「豊川ホールディングス」(アスパラントグループ75%、大和PIパートナーズ25%)がUACJ銅管を取得する。譲渡対象となるのはUACJ銅管のほかUACJ銅管販売、東洋フイツテング、UACJ銅管パッケージ、UACJ銅管(マレーシア)の5社。豊川HDは9月30日に240億円で株式を譲り受け、継承する現経営陣や従業員に加えてアスパラントGや大和PIから派遣された取締役などとともに10月1日から新体制で事業を開始する。新会社の社名は現在検討中。
 UACJは現在の中期経営計画において資本効率の向上を進める考えを示しており、事業の選択と集中を進めている。すでに蘭コンステリウムとの米国・自動車用アルミパネル拠点CUAや住軽日軽エンジニアリング社、韓国・チョイル社などの持ち分売却を実施。これらで得た資金を国内やタイ拠点の収益力回復や財務体質の改善といった課題に振り向けている。こうした中、UACJはメインビジネスのアルミ事業との関連性が低く、経営資源の投入が難しい銅管事業の売却を決めた。
 UACJ銅管は国内シェア第2位で、月間約4千トンを製造。旧住友伸銅場が開設された1897年に創業し、120年以上にわたって伸銅品事業を手掛けてきた。旧住軽の一事業として高い技術力と開発力を有し、主に空調機向けの銅管メーカーとして国内銅管市場で存在感を持つ。19年3月期業績は売上高452億8300万円、経常利益15億7200万円、当期純利益10億2400万円。
 安定して黒字を確保する同社だが、アルミが主力のUACJにおいては大規模設備投資や人的資源投入は限定されていた。しかし今回の事業売却により独立企業となることでより機動的な会社運営が可能になる。また親会社となるファンドが有する経営資源やネットワーク、資金リソースを活用することで、さらなる成長が可能になると見込まれている。

最終更新:6/20(木) 6:06
鉄鋼新聞

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