ここから本文です

「ファーウェイ問題」日本のチャンス、注目はソニー・シャープ・NECだ!

6/20(木) 11:50配信

ニュースイッチ

早稲田大学ビジネススクールの長内厚教授に聞く

 中国の通信機器メーカー・華為技術(ファーウェイ)に対する米国の制裁の余波が日本にも及んでいる。通信事業者は同社の新型スマートフォンの発売を延期。一部の企業は米国制裁が自社にも及びかねないことから、同社との取引を停止している。こうした事態について、「日本企業にとってはファーウェイのシェアを奪うチャンス」と語る早稲田大学ビジネススクールの長内厚教授に話を聞いた。長内氏はソニー出身で、同社のブラウン管テレビ事業、薄型テレビ事業に携わった経験を持ち、電機業界の動向に詳しい。16年4月より現職。

<トランプ大統領の交渉カード?>

Qファーウェイ問題の先行きをどう見通しますか。
 「当初、米国は交換機を問題視しており、携帯端末は別物というスタンスだった。それがここにきて話が同一線上で語られ、問題が重層化、複雑化した」

 「恐らく交換機は、国防総省などの役人が安全保障の観点から本当に懸念を抱いている。一方、端末の方は、にわかに問題として取り上げられ、トランプ大統領の米中貿易交渉のカードのような気がする。交換機は根が深く長期化しそうだが、端末の方は何かのきっかけで収束すると見る」

Q通信業界でファーウェイの存在は大きい中、同社なしで今後、日本企業はやっていけますか。
 「むしろ日本にとってはビジネスチャンスだ。一つは基地局をつくっているNECや富士通がどれだけがんばれるかだ。NECは楽天モバイルと組み、5Gの基地局装置の無線機を共同開発すると6月5日に発表した際、『コスト効率の高さ』を強調していた。これまでの日本企業なら、優れた技術力で付加価値を高めた、と言っていた。だがファーウェイのように世界で戦うには『低コスト化』が欠かせない。NECがどこまでフェーウェイの空いた穴を埋められるか注目したい」

 「もう一つの端末では、ソニーとシャープがどう出るかだ。ソニーは上位機種エクスペリア1(ワン)と500ドル(約5万4000円)を切る価格帯のエクスペリア10(テン)のうち、高機能な製品を好む日本ではワンが人気を集めるが、私はテンに注目している。グローバルに打って出るには500ドルを切る価格帯でなければいけない。製品はある。あとはどれだけ本気でグローバルで販売するか。ファーウェイがシェアを落とす中、個人的には今が、ソニーが携帯事業でグローバルに勝負する最後のチャンスと見ている」

 「シャープはこれまで国内中心に携帯事業を手がけてきた。だが自社でパネルを開発する技術があり、親会社は大量生産を得意とする鴻海精密工業だ。鴻海が有する中華圏の販売ネットワークもある。なぜファーウェイの後を狙わないのか」

1/2ページ

最終更新:6/20(木) 11:50
ニュースイッチ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

あわせて読みたい