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スイゲンゼニタナゴ保護へ施設 広島・福山に保全協が19年度整備

6/20(木) 22:07配信

山陽新聞デジタル

 絶滅の恐れがある淡水魚スイゲンゼニタナゴを守ろうと広島県福山市や学識者、地元住民らでつくる「芦田川水系スイゲンゼニタナゴ保全地域協議会」は本年度、市内に保護施設を整備する。元保育所のプールを改修して繁殖に取り組み、個体数の回復につなげる。

 施設は2009年度末に閉所された本庄保育所(本庄町中)の幼児用プール(縦約4メートル、横約5メートル、深さ約0・6メートル)を使用する。卵を産み付ける二枚貝などを入れて自然の生息環境を再現。研究に取り組んでいる岡山理科大や宮島水族館などで人工繁殖させたスイゲンゼニタナゴを放ち、さらなる繁殖を目指す。費用は約50万円で、民間財団からの助成金などを充てる。

 施設は同協議会メンバーが管理。繁殖がある程度成功したら、近くの水路に放すことを計画しているという。

 スイゲンゼニタナゴは岡山、広島県の限られた水域に生息。環境省のレッドリストで絶滅の危険性が極めて高い絶滅危惧IA類に指定されており、広島県内で生息が確認されているのは、福山市内だけとなっている。

 同協議会によると、かつては市内の芦田川水系の広範囲で見られたが、水田の減少や水路の改修などにより生息場所が縮小。現在確認されているのは1カ所のみで、18年度に行った2回の調査では計18匹しか見つかっていない。同協議会は16年度に保全計画を策定。保護や調査、啓発活動に取り組んでいる。

 同協議会は「このままいけば芦田川水系のスイゲンゼニタナゴは絶滅してしまう危機的な状況。安定的に生息できる状態にするには10年、20年と長い期間が必要になるが、今すぐやらなければいけない」としている。

最終更新:6/20(木) 22:07
山陽新聞デジタル

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