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段違いの高画質、仕事に使える360度カメラ「THETA Z1」

6/21(金) 20:29配信

ITmedia NEWS

 ワンショット360度カメラの代名詞ともなっているリコーの「THETA」(シータ)シリーズ。これにとうとう高画質モデルが登場したのである。素晴らしい。

いわゆる「リトルプラネット」。小さな惑星を上空から撮ったような絵だ

 ちょっと画素数が増えたとか、ちょっと高感度になったとか、そんな小さな変化ではないのだ。イメージセンサーが1/2.3型から1型にぐがっとデカくなったのである。

 面積的にはおよそ4倍。簡単にいえば、普及型の2〜3万円で買えるデジカメのセンサーから、高級コンパクトの6〜10万円クラスのセンサーに進化したと思えばいい。

 だから「THETA V」の後継機ではなく上位モデルなのだ。

 それでいて、ちょっとデカくはなったけど、縦長のスリムなスタイルはそのままで、THETAでは初めて表示パネルが付いたのでぐっと使いやすくなった。

 どのくらい高画質になったのか。気になるのはそこだよねってことで、そこからいく。

段違いの高画質化を実現した高画質THETA誕生

 THETAは、ボディの前後に魚眼レンズが付いたカメラを持つ全天球カメラ。1回の撮影で前後それぞれのカメラが「半球」分のデータを撮影し、カメラ内で合成して「前後上下左右すべて」のデータを1枚の画像に記録するという製品だ。

 撮影した画像はこんな感じ。正距円筒図法(エクイレクタングラー)で球面を平面に変換したもの。

 この画像をどうやって楽しむか。まずあまり馴染みがない人でも分かるように紹介したい。

 これを専用のアプリや対応するサイトを経由して、自分がその空間にいるような感じ(つまりはVRだ)で好きな方向をぐるぐる回しながら見ることができる。

 カメラの全方向を一瞬で閉じ込められるので、どんな場所でどんな状況で何を記録したかが完全に把握できるのだ。新しい写真として楽しいし、その瞬間の記録としても、場所の紹介用としても非常に優れている。「THETA360.com」にアップロードすると、ぐるぐまわしたり拡大縮小したりして楽しめる。

 また、全天球データを元に一枚画を作り出して楽しむこともできる。撮った後で画角や構図を決められる、って思ってもいい。

 以下の3枚はTHETA Z1で撮影した後、同社のスマートフォン用アプリ「THETA+」で作り出した画像だ。

 THETA Z1の場合は専用アプリを使って、長辺1770ピクセルの画像を出力してくれる。

 大抵の場合、実際に撮影した360度分のうち一部だけを見ることになるので、どうしても解像度が重要になる。

 そこで、THETA Z1の登場である。

 実際にはどのくらい違うか。従来の上位モデルだったTHETA Vといつものガスタンクで撮り比べてみた。

 撮影した画像はこれ。THETA Z1のものだ。

 VR撮影用の三脚(マンフロットのPIXI EVO+4段ポールキット)を使い、同じ場所でそれぞれで撮影した全天球画像をPC用のTHETAアプリに転送して実際にVR画像を楽しむ状態で比べたのがこちらだ。

 全然違うのが分かるかと思う。

 もっとよく分かるよう、最大倍率まで拡大してみた。

 はい。もうどちらがZ1か一目瞭然(りょうぜん)。

 THETA Z1も1型センサーとはいえ、魚眼レンズで撮ったものを拡大しているので超高画質というわけではないが、普通に「超広角レンズで撮った写真」としてそのまま使えちゃうレベル。

 しかも撮った後で構図や画角を自由に調整できるのだ。

 さてもうちょっとこの2台を比べてみよう。

 2台並べて横から見たところ。

 違いは厚み。ちょっと厚くなった。

 ちょっと厚くするだけで魚眼レンズ+1型センサーが2セット入るのか。普通に考えて……無理である。

 その無理を通すために、センサーをレンズの真下に置き、レンズを通った光をプリズムを使って3回折り曲げているのだ。よくこんなムチャをやったなあと感動するレベルである。全天球カメラにとってボディが分厚くなる=死角が増えるわけで、その問題をアクロバティックな光学系で解決したのだ。

 これはすごい。

 ちなみに画像サイズは6720×3360ピクセル。

 従来のTHETAに比べて極端に増やしてない分、高感度にも強くダイナミックレンジも広くなっていて良い。

 さらに、DNG形式でのRAW撮影にも対応した。

 RAWで撮ったときはほんとに撮ったまんまの画像(つまり魚眼レンズで撮った画像2枚)で記録される。

 これを「Lightroom Classic CC」で現像し、リコーが用意したステッチアプリを経由することで、より高画質な全天球画像を得られるのだ。

 全天球画像は特に露出の調整が難しいので、画質を重視するならRAWデータを使えるのはデカい。

 しかも、RAWデータをステッチすると7296×3648ピクセルとJPEG時よりちょっとデカくなる。不思議であるが、画質面では非常にありがたい。

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最終更新:6/21(金) 20:29
ITmedia NEWS

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