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大規模施設園芸と植物工場 半数が赤字

6/21(金) 15:58配信

日本農業新聞

黒字事業者の営業利益率 過半が5%以下

 大規模施設園芸と植物工場の事業者の49%が赤字経営となっていることが、日本施設園芸協会の調査で分かった。人工光を使う事業者は赤字の割合が半数を超えており、依然として厳しい状況が続いている。黒字経営の事業者でも営業利益率は、過半が5%以下と低くなっている。

 決算について103事業者が回答。内訳は、おおむね1ヘクタール以上の施設で太陽の光を取り込んで栽培する太陽光型が52、閉鎖施設で人工光を使う人工光型が39、太陽光と人工光の併用型が12。

 黒字と回答した割合は全体で31%、収支均衡が20%、赤字が49%だった。形態別で見ると、太陽光型では黒字と赤字が42%で同じだった。人工光型は54%、併用型は58%が赤字となっている。

 黒字事業者の営業利益率を見ると、過半が5%以下の一方、10%以上とした事業者が太陽光型で12%(2件)、人工光型で25%(2件)あった。いずれも規模が他よりも大きくスケールメリットを生かしながら、4年以上の実績があるなど経営が安定している。

 取り組みの多い太陽光型大玉トマト栽培と人工光型レタス類栽培について、平均収量で決算を分析した。トマト栽培の平均収量は、10アール当たり30トン。平均以上のグループの62%が黒字で、平均未満のグループの黒字割合(21%)を3倍上回った。レタス類栽培の平均収量は同50トン。収量の高いグループの方が、黒字の割合が高かった。

 労働生産性に着目して単位面積当たりの平均労働時間を見たところ、トマトで1平方メートル当たり3時間、レタスは同20時間だった。労働時間が平均より少ないグループの方が黒字の割合が高く、レタスの方がその傾向が顕著だった。

 農林中金総合研究所の一瀬裕一郎主事研究員は「レタスで利益を上げるには労働生産性を高めることが重要。トマトは収量を上げるか品質を上げるか、事業者ごとに現状の課題を見て解決策を探る必要がある」と指摘する。

 調査は、2018年8~12月に全国の大規模施設園芸と植物工場の443事業者を対象に郵送やメールで調査票を配布した。

最終更新:6/21(金) 15:58
日本農業新聞

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