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「ハーフの子を産みたい方に」呉服店のポスター炎上、本当の問題点とは

6/22(土) 16:14配信

BuzzFeed Japan

日本社会からの眼差し

下地さんがヒアリングした女性は、たとえばこんなことを語っていたという(「混血」と「日本人」 ―ハーフ・ダブル・ミックスの社会史、2018年、青土社より)。

《かわいい赤ちゃんを産みたいとかね。それもどうかと思うけどね。(中略…女性同士の会話でハーフの子どもを産みたいという話題について)そうそうそう、超言われる》

《いや、かわいい赤ちゃんを産みたいっていうだけの理由で、あんた、ハーフの親になる覚悟あんの?って。子どもにしかわかんない苦労すごいいっぱいあるんだよって。私とか弟の苦労は母親にもわからないと思うんですよ。(中略)その覚悟がなしに(ハーフの)子ども産むなんて簡単に言わないでって。ハーフの苦労をここで語ってあげようか、って》

これらの現実はかれらに対する「日本社会からの眼差し」を集約したものだと、下地さんは語る。

「英語はしゃべれるの?アメリカ人ですか?日本人らしいですね、日本に来て何年になるんですか?うらやましい、ハーフだから付き合ったーー。そんな様々な言葉を投げかけられ、私とは何なのか、自らのアイデンティティに悩んでいる人は少なくありません」

今回の炎上の直後には、「3年前だから」「いまはもう変わった」といった言葉も多く聞かれるようになった。下地さんはここにも「違和感」を覚えている。

古市憲寿氏が「ハーフは劣化が早い」と発言し、大きな批判を浴びたのは2016年。今回の広告が出たのと同じ年だ。それから3年経っても、「傷つく」現実はいまだに根深く残っていると、下地さんはいう。

「私の母親の生まれた頃、つまり60年以上前からこうした状況は繰り返され続けてきました。根深い歴史の蓄積が裏側にあるんです。ハーフは日本人ではない、というステレオタイプや眼差しがここ数年で大きく変わったとは思えません」

また、同じことが起きないために

一方で、社会の多様化はどんどんと進んでいる。

厚生労働省の人口動態統計によると、父母どちらかが外国籍の子どもの出生数はここ20年ほど、2万人前後で推移している。2017年は1万8千人だ。

1986年以前は集計されていないため全体の数は不明だが、日本には同様の子どもが84万人いるという推計もある。ここには、海外で生まれた人の数は含まれていないため、より多くの人がいることになる。

近年では、テニスの大坂なおみ選手や陸上のサニ・ブラウン選手、バスケットの八村塁選手らの活躍も著しい。こうした状況が、社会にも少なからずの変化をもたらしていると、下地さんは見る。

「社会の多様化が進んでいることは間違いありません。だからこそ、当事者からの発言が今回のように拡散されたことには大きな意義があると感じています」

「一方で、今回のように謝って、取り下げればそれで解決されるという問題ではないと思います。かれらがどういう苦痛を受けたのか、今回の一件を目にしたすべての人たちに、想像してもらいたいと思います。そうしないと、また同じことが起こると、私は思っています」

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最終更新:6/22(土) 18:37
BuzzFeed Japan

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