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引く手あまたのスペイン若き才能―。セバージョスの退団を笑うのはジダンだけ

6/22(土) 18:31配信

GOAL

ジダン政権下の冷遇

2017年夏、レアル・マドリーがMFダニ・セバージョスを獲得した時、唯一あまり嬉しそうな顔をしていなかった人物がいる。

スペインの将来を担うとされる22歳MFには酷な話だが、それは彼の新たな指揮官、ジネディーヌ・ジダンだった。1650万ユーロ(約20億円)もの移籍金でマドリーに加入したセバージョスは、当時目玉補強の1つと考えられていた。しかし実際は、シーズンで最も失敗した契約の1つとなってしまったのだった。

2017年のU-21欧州選手権で、常人離れしたスキルとファンタスティックなボールコントロールによって大活躍したセバージョスは、スペインが決勝でドイツに破れたにもかかわらず、大会最優秀選手(MVP)に輝いた。

セバージョスはかつてカタルーニャを批判する一連のツイートによって問題児扱いされた過去を持っているが、彼の獲得にはバルセロナもかなり遅れて参戦していた。しかしながら、結局その競争に勝ったマドリーが、セバージョスの獲得に成功している。彼の加入を大いに喜んだフロレンティーノ・ペレス会長は、公式発表の際に「ダニは将来、クラブを背負って立つ存在になるだろう。謙虚さ、ハードワーク、そして疑いようのない才能によって、彼は先日のU-21欧州選手権では最優秀選手にも選出されている」と意気揚々と語っていたのだ。

「ここに本当のチャレンジがスタートしたのであり、自分や家族、そしてすでに君の才能に確信を持っている世界中のファンのためにも、君は成功しなければならない。ファンはどんなことがあっても背中を押してくれるだろう」

しかし、セバージョスはベルナベウにおける最重要人物だったジダンからは最高のサポートを受けることができなかった。当時20歳だったセバージョスは、すでに豊富なタレントを揃えていた中盤において、本来不必要だった追加メンバーとして扱われるハメになったのだ。

こうしたジダンのスタンスには、周囲も驚きを隠せなかった。セバージョスの柔らかなファーストタッチや巧妙なプレーはジダンに通ずるものがあり、このフランス人指揮官の下で、セバージョスの才能は大きく花開くはずだった。しかしデビューシーズン、ラ・リーガで12試合、それもスタメンは4試合のみの出場にとどまった。大輪の花を咲かせることはできなかったのだ。

そのため、ジダンが2018年夏にチームを去ったことはセバージョスにとって夢のような出来事だったはずだ。事実、2018-19シーズンの前半戦はコンスタントな出場機会を得ており、3月後半までにリーガで23試合に出場している。だが、ジダン再任が決定すると、4月以降では第35節ラージョ戦の61分の出場のみであり、最後の3試合はメンバーからも外れた。チャンピオンズリーグ(CL)三連覇をもたらした英雄の復帰は、彼にとっては悪夢なのである。

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最終更新:6/28(金) 0:44
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