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「天皇陛下が友達になってくれた」ある留学生が語る、44年前の思い出

6/23(日) 6:04配信

BuzzFeed Japan

「僕とお友達になっていただけますか」44年前、当時高校生だった天皇陛下にこう言ったオーストラリア人留学生がいる。アンドルー・B・アークリーさん(61)だ。

秘蔵写真でみる「天皇陛下の青春時代」 友人との旅、ビールを酌み交わす姿も

アークリーさんはこの春、天皇陛下や皇族方との親交をまとめた『陛下、今日はなにを話しましょう』を上梓した。クラブ活動でモノマネを見せた陛下の高校時代や、文通から垣間見えたお人柄など、BuzzFeed Newsではアークリーさんに陛下との交流秘話を聞いた。【BuzzFeed Japan/吉川 慧】

はじまりは学習院高等科への留学だった

オーストラリアの外交官だった父とともに、ジャマイカ、スリランカ、シンガポール、ハワイと世界中を回った。その中で特に印象に残った国がある。1973年に訪れた日本だった。

当時10代だったアークリーさんにとって、日本は祖国と戦火を交えた国という印象が強かった。

だが実際目にしたのは、奇跡的な復興を遂げた東京の街並みと、祖国の人々と同じように平和を愛する人たちの姿だった。

「終戦から30年。東京オリンピックを成功させ、高度経済成長を謳歌していた当時の日本はまぶしかった。街並みは近代的で、ピカピカの自動車が道を行き交っていました」

もっともっと、この国を知りたい。日本という国は、決して一面的には語れない。もっともっと、この国を知りたいと悟った。

オーストラリアに帰国すると、日本との交換留学制度に応募。審査をパスし、晴れて留学生に選ばれた。留学先は学習院高等科。オーストラリアからの留学生受け入れは、これが初めてだったという。

1975年4月7日、2年生として編入するアークリーさんは、新入生たちと同じく真新しい詰め襟の学生服姿で入学式に臨んだ。

1年生の中に、のちにアークリーさんと親交を育む人物がいた。浩宮徳仁親王。のちの天皇陛下だった。

「僕とお友達になっていただけますか」

入学当初から、同じ学校に「日本のプリンス」がいることは知っていた。

「浩宮さまは、あくまで他の学生と同じように過ごしていました。そこまで目立つわけではなかった。探すとなると『ウォーリーをさがせ!』みたいな感じですね(笑)」

ある日、同じ授業をとっている友人から、陛下と仲良くしていると聞いた。

せっかく日本に留学して、偶然にも日本のプリンスが同じ学校にいる。もしよかったら、僕も友達になりたい。そう思った。

「それから数日後、その友人が浩宮さまを僕のクラスまで連れてきてくれた。学習院では1階が1年生の教室で、2階が2年生の教室。浩宮さまは僕に会うために、わざわざ階段を登ってきてくれたんですね」

アークリーさんは、勇気を出して自己紹介をした。「はじめまして。私はアンドルー・B・アークリーです。オーストラリアから来ました。僕とお友達になっていただけますか」。

陛下はニッコリと微笑み、こう答えた。「喜んで」。

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最終更新:6/23(日) 13:58
BuzzFeed Japan

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