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JR東のハイブリッド試験車両はハイドロ製燃料電池を採用へ

6/23(日) 12:39配信

ニュースイッチ

21年度の実証試験走行目指す。電池はカナダ、システムは日立

 JR東日本は2021年度の実証試験走行を目指す燃料電池ハイブリッド試験車両で、カナダ・ハイドロジェニックス(オンタリオ州)から燃料電池を調達する。バスや鉄道などモビリティー分野の搭載実績を考慮して採用を決めた。蓄電池や電力変換装置を含めたハイブリッドシステムは日立製作所が担当。車両はグループの総合車両製作所(J―TREC)が製造する計画で、近く設計に着手する。

 18年にドイツで運行を始めた仏アルストム製の燃料電池列車も、ハイドロジェニックス製の燃料電池を搭載している。JR東は、06―08年に試験した世界初の燃料電池車両「NEトレイン」では、カナダ・バラードパワーシステムズの燃料電池を採用していた。

 JR東が製作する試験車両は出力180キロワットの固体高分子型燃料電池(PEFC)を2基搭載する。航続距離を長くするため、燃料電池車・バスと同じ、70メガパスカル(メガは100万)の高圧水素を鉄道車両として初めて使う。

 JR東は神奈川県の南武線(武蔵中原―尻手―浜川崎)と鶴見線で約3年間、試験を行う。同区間では24年度にも、別途製造予定の営業用車両による営業運転も視野に入れる。

 JR東は燃料電池列車を、設備のメンテナンス軽減や環境負荷の低減を念頭に、非電化区間におけるディーゼル車両の代替や通勤路線の架線レス化に活用したい考え。充放電制御や耐久性、信頼性の確認など車両技術に加えて、高圧水素を利用するための法規制対応やコスト縮減、カーボンフリー水素の調達など実用化に向けて対処すべき課題は多い。

 国内の燃料電池車両はJR東のほか、JRグループの鉄道総合技術研究所(鉄道総研)でも所内試験線で実車を使った研究が進んでいる。鉄道総研は保有する試験車両について、燃料電池システムの小型・軽量化に伴う機器の床下搭載に向けた改造を行っており、19年度内に完成する見通しだ。

最終更新:6/23(日) 17:08
ニュースイッチ

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