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東京に偏った高齢者対策の問題点

6/23(日) 7:05配信

ニッポン放送

ジャーナリストの佐々木俊尚がニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月19日放送)に出演。6月18日に閣議決定した2019年度の高齢社会白書について解説した。

2019年度版「高齢社会白書」

政府は6月18日、高齢化の状況や高齢化社会への対策などについてまとめた2019年度版高齢社会白書を閣議決定した。白書のなかでは高齢ドライバーの現状も報告され、自宅からの外出手段として車を運転する人は80歳以上で4人に1人であることが明らかになった。

飯田)高齢社会対策基本法に基づいて毎年、政府が国会に提出している年次報告書ですが、車の運転に関して昨今は事故が多いですよね。

佐々木)そうですよね。高齢者の事故がクローズアップされていて、どれほど多いのかと言うと、実はいちばん多いのは10代です。

飯田)データで見ると。

地方に住む高齢者の実態を見ていない~交通手段のない地方

佐々木)85歳以上の事故も多いのですが、20代と同じくらいのはずです。高齢者の免許を取り上げるなら、10代の免許も取り上げないとバランスが悪いのではないかと言う人もいるくらいです。ただ暴走して人をはねるとか、アクセルとブレーキを間違えるとか、理解しがたいものが多いので不気味感はありますよね。だから反発する人が増えているのではないでしょうか。

実際、元官僚の池袋の暴走事故を見ると、池袋の街のなかで車の運転は必要ないのではと思いますが、それは都会での話です。僕は東京以外に長野県と福井県で3拠点生活をしています。人口9000人の福井の美浜町へよく行くのですが、車がないと生活ができないのです。いくら80代でも移動手段がゼロになってしまいます。バスは走っていますが、1日3本などです。またタクシーも駅前に3、4台はタクシー会社が持っていますが、出払ったらタクシーもいない。車がなければ生活ができません。

結局、中央省庁もメディアも東京に集中しているから、東京の感覚で高齢者のあり方を考えてしまう。でも実際には東京に人口が集中していると言っても、圧倒的多数は地方に住んでいます。その実態が見えていないのではないでしょうか。

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最終更新:6/23(日) 7:05
ニッポン放送

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