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「ADHD」女子の生きづらさ…自己肯定感なんてそもそもない

6/23(日) 12:30配信

LIMO

「変わった子」で済まされなくなる瞬間

学生時代のTは時間にルーズなところがあり、忘れ物が多かった。また講義中はよく寝たり、夜型の生活になってしまい学校に来られないこともあった。それでも持ち前の明るさで周囲に友人は多く、「少し変わった子」で済まされていた。

しかし社会人になると、それでは済まなくなった。遅刻が多く、会議中に居眠り。ミスや忘れ物も多く、上司に「お前は病気だ、病院へ行け」と言われたという。その時点でも彼女は病院に行こうとはしなかった。当時の彼女は『仕事、頑張らないと…』というのが口癖で、どうにか個人的な努力で乗り越えようとしていた。

しばらくして、『会社、やめた』との連絡があった。聞くと、『取り返しのつかないヤバいミスをした』とかで、いまだにそのミスの内容は不明だが、責任を感じ自主退職をしたとのことだった。

「女はマルチタスクが得意」の誤解

『わたし、正社員の仕事とか無理だわ』ということで、もともと夜型の生活を送っていた彼女は夜の世界へ。しかし数カ月で解雇され、その後はパチンコ店や居酒屋などのアルバイトをしていたものの、『ミスしすぎてクビになった』と言って仕事を転々とする日々が続いた。

この一連の流れの中で筆者を含めた周囲は、医療機関を受診するように言い続けた。しかし腰が重く、5度目の失職でやっと受診。ADHDの診断を受けたのだった。

仕事上でのミスは、重なれば大きなトラブルを引き起こしやすい。今までは「変わってるね」で済んでいたことが、そうではなくなることが多く「大人の発達障害」として表出する。

また「女性はマルチタスクが得意」と思っている人が多く、上司に「女なのに、そんなこともできないのか」と言われたこともあるとか。とくに主婦業はマルチタスクのかたまりみたいなものなので、女性だからこそハードルが上がる場面もあるのかもしれない。

自己肯定感なんてそもそもない

Tの両親は教師で、幼少期は厳しく育てられたらしい。その教育の中で、『わたしを理解してくれる人は誰もいない』という底知れぬ孤独感を抱いていたようだ。

『わたしなんて、この程度だから』が口癖で、周囲の「そんなことないよ」なんて言葉で拭えないほど、自己肯定感が低いようだった。というよりも、そもそも彼女の中には自己肯定感なんて存在しないのかもしれない、とさえ思うことが多々ある。

物心ついた時から否定され続けていたら、そうなってしまうのは当然といえば当然だ。筆者の息子は療育施設に通っているが、療育の必要性や効果などに疑問を抱いてしまうことがある。しかしTは『「療育施設に通う」ことに意味がある。本人が困っていることに周囲が気づいていて、それに対処しようと一緒に努力してくれる。これが支えになる時がきっとくるから』と私を励ましてくれた。

もし彼女が幼少期に周囲が気づいていたら、彼女の中の不安感・孤独感は少しは緩和されたのだろうか。

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最終更新:10/6(日) 23:05
LIMO

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