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原監督は激怒 プロ最短KOを喫した巨人・菅野の“孤独な闘い”

6/24(月) 12:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「先頭打者に本塁打。それで四球、四球。リズムもへったくれもあったもんじゃない。みんなで積み上げて優勝戦に持ち込んだのに、一人の選手だけに任せるわけにはいかない」

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 試合後、巨人の原監督が怒りをにじませたのは、エースの背信投球についてである。

 23日のソフトバンク戦。勝ったチームが優勝という大一番に先発した菅野智之(29)が、福田に先頭打者本塁打を浴びるなど、いきなり4失点。二回に9番打者の投手・和田に四球を与えたところでマウンドから降ろされた。1回3分の0を投げて43球。3安打3四球4失点でプロ最短KOとなった。

 原監督は前日の試合に勝利した後、「明日は甲子園決勝の心境で戦おう。選手、チームの技、力の見せどころ」と語っていたが、そんな大事な「決勝」のマウンドを託されたエースが大炎上。「見ての通り。チームメート、ファンに申し訳ない」とうなだれるしかなかった。

 菅野は先月15日の阪神戦で10失点を喫し、同21日に腰の違和感のため、登録抹消。復帰後は2連勝していた。前回登板の日本ハム戦は7回6安打3失点で7勝目(3敗)。この時、宮本投手総合コーチは「『エース復活』でいいんじゃないですか」と手放しの喜びようだった。

 OBで元巨人投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言う。

「勝った前回の登板にしても、直球の精度が本来のものではありませんでした。日本ハム打線に初回だけで5安打を集中され、3失点とつかまった。この日も先頭打者本塁打された球は、外寄りの甘い直球で捕手の構えとは逆球。得意のスライダーやカットボールも明らかなボール球ばかりだった。精度もさることながら、まだ腰に違和感が残っているのか、下半身が使えていないから棒球が多い。今年の菅野の球はキレがないため、相手打者が芯で捉えやすく、簡単にスタンドまで運ばれる。前回は逆転してもらった中盤から、悪いなりに修正していたが、あれで投手コーチが『完全復活』と言うのは理解できない。好調時とのギャップに苦しむ菅野本人との間に温度差が生じている。この日の投球を見て、何も解決していないと感じました」

 首脳陣は菅野に全てを任せている。抹消当初は最短10日間での復帰を目指したが、結局、一軍昇格まで19日間を要した。復帰時期も本人が決めたという。

「腰の違和感はまだ残っているようです。それでもエースという立場上、いつまでも休んではいられない、多少違和感が残っていても、付き合いながら投げるしかない、と菅野自身がゴーサインを出した。今でも入念にマッサージをするなど痛みを和らげながら登板している。基本的に投手コーチは、菅野が決めたことを尊重するだけですから」(チーム関係者)

■被本塁打もいまだワースト

 この日浴びた本塁打は、リーグワーストの15本目。菅野は離脱前、「本塁打を打たれないために? 結局、低めに集めるしかないと思う」と首をひねった。が、宮本コーチはこの時、「被本塁打? 勝っているからいいんじゃないですか。エースなんだから我々が気にすることじゃない」と話していた。首脳陣はどこまでも本人任せなのだ。

「エースに全幅の信頼を置いていると言えば聞こえはいいが、就任1年目のコーチがエースにモノを言えないだけでは、と感じてしまいます。菅野は自身の体が100%動かないことにいら立っているようでもある。今の状態なら、もう一度抹消して心も体も手入れした方が先々のためになると思います」(高橋氏)

 防御率4.39のエースの不振は、11勝7敗で交流戦を終えた首位巨人にとって、大きな不安材料ではある。

最終更新:6/24(月) 15:07
日刊ゲンダイDIGITAL

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