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「あいっ、懐かしいさ~」がいっぱいの茶処&民宿発見【島ネタCHOSA班】

6/24(月) 11:04配信

琉球新報

糸満市に昭和レトロな品々がたくさん置いてある民宿があると聞きました。現役のジュークボックスもあるそうです。ぜひ調査をしてください。

(那覇市 ミスター・デュークさん)


元号も「令和」に変わった今、昭和を懐かしむ人が多いのでしょうか。先週に続いて昭和がテーマの依頼です。さっそく昭和レトロな雰囲気の民宿に行ってみることにしました。 

昭和にタイムスリップ


訪れたのは、糸満市小波蔵にある「糸満ガリガリー ゆっくい茶処・民宿おおしろ」。赤いレンガの入り口をくぐり抜けると店主の大城邦子さんと夫の聰さんが出迎えてくれました。
 
店内に入ると、昭和の時代にタイムスリップしたような空間が広がっています。風通しが良く、居心地抜群の畳の部屋には、ホーロー看板、ジュークボックス、黒電話、レコード、昔の空き瓶、米軍統治下時代の軍票「B円」、ナンバープレートなど、昭和のグッズがあふれかえっています。

「約20年前に喫茶店としてオープンし、今は民宿兼ドリンクメニューのみの喫茶店として運営しています」と邦子さん。現在は退職した夫の聰さんも加わり、夫婦で運営しています。民宿には県内外からの宿泊客が訪れ、リピーターも多くいます。喫茶店のメニューは、鮮やかな赤紫色がきれいな紅芋ソーダ水やアンマーコーヒーなど。ほっこりするメニューがこの雰囲気にマッチします。

現役のジュークボックス

店内の一角に置かれているジュークボックスは20年前の開店当時に購入したもの。「喫茶店をするならジュークボックスが必要だと思っていた」という邦子さん。メンテナンスもお願いできるアンティークショップを紹介してもらい、購入したそうです。1955年のアメリカ製で、オールディーズを中心に200曲から選曲できるシステム。中をのぞくとレコードが垂直に何枚も並んで収納されているのが見えます。ビートルズやボブ・ディランをはじめ、邦子さんが所有するコレクションの中から選んだ洋楽が豊富にそろっています。

「(ジュークボックスの)レコードはカビなどの発生の防止にもなるので、定期的に入れ替えています。メンテナンスも定期的に依頼しています」と邦子さんは話します。現役で稼働できているのは、お手入れのたまものだったのですね。

もともと物が捨てられない性格だという邦子さん。楽しかった当時の物を集めているうちに店内は資料館のようになっていきました。そのうちにお客さんたちが、家に眠っていた看板などを持ってきてくれたり、県外から送ってきてくれたりするようになり、グッズが増えていったそう。

飾られているものだけではありません。奥から昔のサザエさんなどの漫画や、東京オリンピック当時の新聞、復帰前の雑誌など、どんどん出てくるではないですか! 「自分は全然集めてない」と言っていた夫の聰さんも琉球列島米国軍政府が最初に発行した旅行証明書をはじめ、歴代のパスポートを全て保管しているという希有な方です。

看板の中には、希少なものもあり、時にはうわさを聞きつけたコレクターが来て、看板やジュークボックスを売って欲しいと頼まれたりしたこともあったといいます。

気になるジュークボックス。曲を聴かせてもらいました。100円を入れ、曲を選ぶと、音楽が流れてきます。ボブ・ディランの「風に吹かれて」とビートルズの「イエスタデイ」をかけてもらいましたがやわらかな音色が心に響きます。

好きな物に囲まれて仕事をしているという邦子さんは、「いつか資料館のようにしたい。収集した物が役に立てばいい」と話します。昔の生活を映すものに囲まれ、癒やしのひとときを過ごした調査員。目で、耳で昭和の時代を楽しみ帰路についたのでした。


糸満ガリガリー ゆっくい茶処・民宿おおしろ

糸満市字小波蔵147-1 (マップはこちら)
☎098-852-4353


(2019年6月20日 週刊レキオ掲載)

琉球新報社

最終更新:6/24(月) 11:04
琉球新報

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