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【宝塚記念・後記】牡馬ナデ斬り!圧勝リスグラシューに贅沢な悩み

6/24(月) 21:42配信

東スポWeb

 23日、阪神競馬場で行われた上半期の総決算・第60回宝塚記念(芝内2200メートル)は、紅一点のリスグラシュー(5歳・矢作)が優勝。牝馬のサマーグランプリVは4頭目の快挙だが、性別など気にならないほどの圧倒的な内容だった。過去に2度の香港遠征を経験している同馬だが、この結果を受けて秋は違う国のGIに挑戦することになりそう。充実期に入った名牝の今後から目が離せない。

 2番手を進んだリスグラシューが勝ち、逃げたキセキが2着。道中の位置取りが入れ替わっただけの単調な結果と言うなかれ。実際はラップの落ち込んだ部分がほとんどないサバイバル戦だった。ゆえに2着キセキとの差は3馬身と開き、3着スワーヴリチャードはさらに2馬身。アルアイン、レイデオロといった馬たちはその後方でもがいて最後は脚があがった。

 数々のビッグタイトルを勝ち取ってきた矢作調教師が「感動した」と言うのも無理はない。2着に3馬身以上の差をつけた馬は過去20年でわずか3頭。グラスワンダー、ディープインパクト、ゴールドシップ(2回)といった名馬と肩を並べる圧勝を目の当たりにすれば、その強さに誰もが感服したはず。宝塚記念史に残る一戦だった。

 2番手を積極的に取りに行ったレーンの手腕はさすが。「いいスタートが切れたので迷ったが、結果的にはいい判断だった。自分の馬の手応えが素晴らしく、直線でもいい脚を使ってくれた」と答えた若き名手は、JRAの短期免許最終日にとてつもないインパクトを残すことに成功。来春は今年をしのぐ有力馬の騎乗が舞い込むだろう。頼れる男の再登場(帝王賞など地方競馬での騎乗は残している)を待ちたい。

 しかし、今回の勝利はレーンの手腕でなく、それを可能にしたリスグラシューの成長にこそあったはずだ。「2度の海外遠征を経験し、馬が力強くなった。海外帰りは良くないと言われていたが、この馬は逆に良くなっていた」と矢作調教師。背腰がしっかりとしてきた肉体面の充実がエリザベス女王杯を勝った昨秋なら、海外遠征を経た今春は精神面の成長が顕著だった。アーモンドアイが国内専念なら海外で名を上げるのは彼女? この勝利に海外志向の強い矢作調教師が目を向けないはずがない。

「アメリカのブリーダーズカップ(今年はサンタアニタパーク競馬場)に行くならフィリー&メアターフのつもりだったが、このレースを見たらターフ(11月2日=芝2400メートル・今回の勝利で優先出走権を獲得)も考えなくてはならなくなった。直線の短いコースで行われる豪州のコックスプレート(10月26日=ムーニーバレー競馬場芝2040メートル・優先出走権を獲得。1着賞金300万豪ドルに加え、200万豪ドルのボーナスなど特典がBC以上に大きい)にも対応できそうな競馬もしてくれたので大いに悩むところ」

 具体的なレース名を挙げて意欲的なコメントに終始した。キャロットファームの秋田博章代表は「いろいろな選択肢をもらっています。みなさんはどこへ行ってほしいですか?」と報道陣に逆質問をしたほどだ。

 秋は再び海外に遠征し、その名をさらに高めることを目指すリスグラシュー。すでにGI・2勝の名牝だが、彼女のサクセスストーリーは今まさに始まったばかりだ。

最終更新:6/24(月) 21:42
東スポWeb

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