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工藤采配ズバリ交流戦4度目V 故障者続出で批判耳に

6/24(月) 12:07配信

西日本スポーツ

 ◆巨人1―5ソフトバンク(23日・東京ドーム)

 ソフトバンクの工藤公康監督(56)の大胆な采配がさえ渡った。プロ初の二塁スタメンを任せた福田秀平外野手(30)が先頭打者本塁打など2発を放つ大暴れ。

【写真】柳田も仰天!暴れまくる福田

 2年連続沢村賞右腕の巨人・菅野の出ばなをくじき、2年ぶり8度目の交流戦制覇を引き寄せた。就任5年目で4度目の制覇となり、3度で並んでいた秋山幸二氏(前ソフトバンク監督)を抜き、最多となった。投打の主力に故障者が続出する中で見せた意地と底力。再開するリーグ戦は現在2位ながら、これ以上ない弾みを付けてリーグ戦もV奪回へ突き進む。

■7回ダメ押しソロ

 4点リードの最終回、2死から代打阿部の飛球が遊撃高田のグラブに収まると、ベンチの工藤監督は軽く白い歯をこぼし、安堵(あんど)の表情を浮かべた。すぐに、首脳陣とがっちり握手。開幕から主力の故障離脱者が続出するだけでなく、5月末からの楽天3連戦では3連敗を喫して突入した交流戦でも、もはや「定位置」と言ってもいい頂点にしっかりと立った。

 「一試合一試合を一生懸命やった結果が、この優勝につながった。とにかく選手が毎日、毎日、集中して試合に臨んでくれてることがすべてだと思う」

 就任5年目で4度目の交流戦制覇となった指揮官は何より選手の頑張りをたたえたが、大一番で繰り出した攻撃的な用兵がさえ渡った。両軍ともに「勝てばV」という一戦は「練習の時から緊張して作戦を考えるので大変だった」。現役時から百戦錬磨の男がそう明かしたほどの張り詰めていた思いの中、大胆な決断で難攻不落の右腕に挑んだ。

 昨季2年連続の沢村賞に輝いた菅野攻略のため、21日に代打満塁弾を放った好調の福田を1番で起用した。本来は外野が本職だが、DH制がなくデスパイネ、グラシアルが外野の両翼を守ることもあり、福田はプロ初の二塁でスタメン出場。指揮官から「(守備の)結果は問わない。こっちが責任を取るので思い切ってやってくれ」と送り出された男は、チームをVに導く大仕事をやってのけた。

 初回だ。菅野の5球目直球を振り抜くと、打球は勢いよく右中間席に着弾。「監督が期待してくれているのは打撃だと思った。だから思い切っていった」。先頭打者弾で先制点をもぎとると、菅野からこの回一挙4点を奪い大一番の主導権を握った。工藤監督が「あの一撃がチームの緊張感も和らげてくれた」とたたえた福田は、二塁守備も無難にこなし3点リードの7回にも貴重なソロを放った。

 投打に故障離脱者が続出し、現在でも野手では柳田、中村晃、今宮、投手陣でもサファテ、森、東浜らの主力が多数、戦列を離れている。交流戦中のある日、指揮官は一人悔しそうに漏らした。「(故障者続出は)キャンプでの走らせすぎが原因だなんていう人もいるみたいなんだよ…」。オフの渡米中に得た知識やこれまでの経験をもとに綿密にキャンプ中のランニングメニューを組んだだけに、周囲の勝手な皮肉めいた批判に唇をかんだ。

 だからこそ交流戦だけでなく必ずリーグも制し、結果でそれを晴らすつもりだ。「若い選手も、ベテランも非常に頑張ってくれている。リーグ優勝、日本一になれるよう、みんなで力合わせてやっていく」。故障離脱者続出の逆境でも、大胆にタクトを振れる指揮官と、それに応えられる選手たちがいる。意地と底力でつかんだ頂点は、必ず秋の歓喜につながる。

◆エースキラー

 福田が初の1試合2発。プロ通算22発の相手投手を見ると、2発を見舞った日本ハム大谷をはじめ、オリックス金子千、西、楽天岸、ロッテ涌井、阪神メッセンジャー、この日の巨人菅野とエース級が目立つ。2011年のプロ1号は同年11勝の西武西口からだった。

西日本スポーツ

最終更新:6/24(月) 12:37
西日本スポーツ

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