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再犯数増加の背景に保釈率の倍増? 「犯罪者の“パターン”から脱する必要がある」と臨床心理士

6/24(月) 20:50配信

AbemaTIMES

 神奈川県愛川町の自宅から刃物を持ったまま逃走した小林誠容疑者が23日、横須賀市内のアパートで公務執行妨害の疑いで逮捕された。また、アパートに住んでいた幸地大輔容疑者も犯人蔵匿の疑いで逮捕された。

 実刑が確定した後の収容時に逃走した小林容疑者。こうして収容前に行方不明になる者のことを「遁(とん)刑者」といい、法務省によるとその数は2018年末時点で26人。また、保釈中の再犯数も2008年の102人から2017年は246人に増えている。

 再犯数の増加がここ10年で倍増した保釈率と関係しているとする声もあるが、犯罪者のカウンセリングを行うこともあるという臨床心理士で明星大学准教授の藤井靖氏は「難しいところがある」との見方を示す。

 「小林容疑者もそうだと思うが、犯罪を繰り返す人というのは、自分の罪や自分の特性を受け入れられていないことが多い。一般的には、すごく飽き性で持続的に何かを続けてやることが難しい人、自発的・能動的に何か自分がすべきことをやるということが苦手な人も多いので、単に刑罰だけで関係がクリアになるかというとなかなか難しいところはあると思う。犯罪を起こす人には“パターン”があって、犯罪のモチベーションやそれが可能になる環境にいることが多い。いかにそういう状況から脱していくかを一緒に考えて、具体的に予防策を練っていく必要がある」

 また、そうした犯罪者へのカウンセリング状況は、日本は遅れていると指摘。「僕がこういう話をすると、おそらく多くの人は『犯罪者擁護じゃないか』『自己責任じゃないか』と言うと思う。やはりそういう考え方は一般的で、犯罪者のケアをする、次の犯罪を引き起こさないためにどうするかということは、社会的なサポートがない。海外と比べて、日本は犯罪者のレッテルを貼られてしまうと、就職口がなくなったり前科者とみられたりしてしまう。そうすると、本人もますます『どうせ俺なんか』と自己否定的になって、犯罪を起こすという悪循環がある」と述べた。

 続けて、犯罪者のケアは社会的なコストだとの見方を示し、「より安全な社会を目指していくため、被害者を増やさないために、いかに犯罪者をケアして再犯を予防していくかというのは、刑罰と並行してもっと考えなければいけないこと。社会的孤立が避けられれば、犯罪率は確実に減らすことができると思う」と訴えた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

最終更新:6/24(月) 20:50
AbemaTIMES

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