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新規客が3倍に! “伸びしろ”市場に挑む「楽天西友ネットスーパー」の将来性

6/25(火) 8:00配信

ITmedia ビジネスオンライン

 共働き世帯の増加やインターネット通販(EC)の拡大を背景に、生鮮食品や日用品などを取り扱うネットスーパーの存在感が高まりつつある。スーパーに足を運んで買い物をするケースがまだまだ多いものの、ネットスーパーを併用する人も増えていきそうだ。

【ネットスーパー専用倉庫内の作業の様子】

 一方、現時点で日本のネットスーパー市場は“伸び盛り”とまでは言えない。経済産業省が5月に公表した、2018年度の電子商取引に関する市場調査によると、食品・飲料・酒類のEC化率(全ての商取引の中でECが占める割合)はわずか2.6%。30%を超える家電などと比べても低い傾向にある。また、18年にプラネットが実施した意識調査によると、ネットスーパーを「全く利用しない」という回答が約8割を占めた。

 そんな中、18年10月にグランドオープンした「楽天西友ネットスーパー」が順調に利用者を増やしている。楽天との協業を始める前に西友が運営していた「SEIYUドットコム」と比べると、新規会員獲得数は3倍のペースを維持しているという。

 大手スーパーとEC事業者の協業としては、5月にライフコーポレーションとアマゾンジャパンが生鮮食品の販売で協業することを発表している。実店舗とネットはどのように融合していくのか。楽天西友ネットスーパーの特徴と今後の成長について聞いた。

「今日中」に対応へ、配送センター新設

 「海外と比べてまだ市場は小さいが、ネットスーパーは確実に成長する分野だ」と、楽天西友ネットスーパーマーケティングのサービス開発担当取締役、野村佳史氏は強調する。西友が運営していたSEIYUドットコムも苦戦していたわけではなく、利用者は増加していた。

 しかし、注文が増加するにつれて、課題が出てきた。需要に対して配送が追い付かなくなってきたのだ。利用者は、当日から3日以内で配送希望日と時間帯を選択することができるが、直近の枠はすぐに埋まってしまう状況だった。「『今日中に』とか『明日までに』という要望に対応できなくなっていた」と野村氏は振り返る。

 楽天西友ネットスーパーでは、その問題を解消するため、物流・配送の拠点となるネットスーパー専用センターを千葉県柏市に新設。従来実施していた各店舗からの配送に加えて、専用センターを中心としたオペレーションを構築した。専用センターから、都内に複数ある配送拠点に商品を運び、そこから各家庭に届ける。配送業務の効率化を図った。

 「店舗ごとの配送だけでは、店の人員やスペースにも限りがあるため、たくさんの注文に対応できない。共働きで夜しか受け取れないケースも多く、都合に合う選択肢がないと利用してもらえない」(野村氏)。現在も、地域や天候によっては枠が埋まってしまうこともあるが、以前に比べると問題は解消できているという。

 さらに、専用センターを活用すれば、西友の店舗が近くにない地域でも利用客の広がりが見込めるため、ネットスーパーとしての成長にもつながるという。

 専用センターの倉庫内では、両社の知見やノウハウを生かし、商品を並べる順番やレイアウトの改善を重ねて作業効率の向上を図っている。また、商品を仕入れて届けるまでの温度や鮮度の管理は、西友が培ってきたサプライチェーンを活用している。

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最終更新:6/25(火) 8:00
ITmedia ビジネスオンライン

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