ここから本文です

さいたまのカレーとスパゲティの店「クック」、家族で支えた半世紀の歴史に幕 /埼玉

6/25(火) 17:40配信

みんなの経済新聞ネットワーク

 与野駅近くの旧中山道沿いで47年間営業するカレーとスパゲティの店「クック」(さいたま市浦和区上木崎1、TEL 048-832-0990)が、6月29日に閉店する。(大宮経済新聞)

カレーとスパゲティが一度に楽しめる人気メニュー「アンサンブル」

 1972(昭和47)年に与野駅西口で中山輝男さんが開業し、1976(昭和51)年からは現在の場所で営業を続けてきた。妻の三千代さんと、息子の登さん、太さんの4人で切り盛りし、昼時は近隣の会社に勤めるサラリーマンなどでにぎわう。

 輝男さんはパレスホテル(現パレスホテル東京)に数年間シェフとして勤めた後、ハウス食品のアンテナショップでカレー作りに従事。その経験を生かして独立し、同店を開いた。

 メニューは全て手作りで、人気は欧風カレーとスパゲティが一度に楽しめる「アンサンブル」と、カレーにチキンカツと目玉焼きがのった「チキン&フライドエッグ(親子)」(以上930円)。チキンをベースにしたカレールーには、ニンジン、ショウガ、セロリ、タマネギなどの野菜と、リンゴやフルーツチャツネが溶け込む。トッピングのカツやハンバーグも手作りで、太さんは「40年来のお客さんの中には、うちのハンバーグカレーで大きくなったと言ってくれる人もいる」と笑顔を見せる。

 店のファンには、浦和レッズの選手や関係者も多い。店内に飾られるサイン入りユニホームは、2014(平成26)年まで同クラブに在籍した山岸範宏選手から贈られたもの。かつて同クラブに在籍していた小野伸二選手は、オランダリーグでプレーしていた頃も帰国するとたびたび来店していたという。

 閉店を決めた一番の理由は、輝男さんと三千代さんが高齢になったこと。太さんは「2人とも75歳を超えた。息子2人だけで営業を続けるのも難しいし、続けられたとしても両親は心配になって店に出てきてしまうと思う。区切りをつけないといつまでも引退させられないので、営業許可の期限を迎える6月末で更新せず閉めることにした」と話す。周辺にさいたま新都心駅や大規模な商業施設が開業し、時代とともに人の流れが変わったこと、消費税の増税が決まったことも、閉店を考えるきっかけになったという。

 閉店は大々的には告知しておらず、なじみの客に口頭で少しずつ伝えているが、人づてにうわさが広がるにつれ、名物店の味を惜しんで多くの人が来店している。太さんは「いろんな人から気に掛けてもらえるのはうれしい。残り少ない日数だが、気が向いたら食べに来てほしい」と呼び掛ける。

 営業時間は11時30分~14時40分(ラストオーダー)。土曜は夜まで営業していたが、最終日の29日夜は予約ですでに埋まっているため、通常の営業は18時ごろまでの予定。

みんなの経済新聞ネットワーク

最終更新:6/25(火) 17:40
みんなの経済新聞ネットワーク

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ