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「宇宙は静か」…地球外生命体の信号追う科学者たち

6/25(火) 9:29配信

The Guardian

【記者:Ian Sample】
 未知との遭遇の機会は、まだ待たなければならないのだろう。天文学者たちは知的生命体を見つけるために、過去最大規模の宇宙探査を実施したが、成果は出ていない。

 研究者たちは地上望遠鏡を使って、地球から160光年以内にある1327個の星が発する信号を傍受しようとした。しかし観測開始から3年が経ち、地球外の文明からのものと思われる信号は一切探知できなかった。

 米ウエストバージニア州にあるグリーンバンク観測所とオーストラリアのパークス天文台にある電波望遠鏡が唯一探知できた生命の痕跡は、携帯電話など地球上のテクノロジーが発する多くのノイズや、衛星探査機からの信号など地球由来のものだった。

 カリフォルニア大学バークレー校の天文学者、ダニー・プライス氏は「宇宙は静かだ」と言う。同氏は電波信号や光信号を求めて、地球近辺の100万個の星や天の川銀河全体、さらには周辺の100の銀河を探査する「ブレークスルー・リッスン」と呼ばれるプロジェクトのメンバーだ。

「データでは何も見つけられなかったが、もちろん希望は失っていない。まだ探査していない星がたくさんあり、他の探査方法も検討しなければならない」

 科学者たちは地球外文明の存在を発見する可能性がある「テクノシグニチャー」を見つけられるのではないかと期待している。そうした強力な電磁信号は、銀河系に常に流れ込んでいる各種の宇宙放射線の放出とは性質が異なる。

 科学者たちによると、星や他の天体に由来する広範囲の放出とは違い、強力で範囲が狭いテクノシグニチャーが地球外生命体の通信システムや推進システムから発されている可能性があるという。

 天文学者たちは3年の間に何十億もの電波信号を探査し、自然現象によるものや地球上の機器が発しているとみられるものを除外した。このように数百万の信号を取り除いた結果、残ったのはわずかな「イベント」だけだった。さらに精査したところ、それらも平凡な理由で説明できるものだった。

 同プロジェクトのチームは18日、地球外生命体を発見する最新の試みについて二つの論文を発表し、すべてのデータを閲覧可能にした。プライス氏は「データの中には、今回われわれが検知しなかった信号があるかもしれない。(データ公表によって)われわれが見落としたものがあるかどうか、他の人々も確認できる」と述べた。【翻訳編集:AFPBB News】

「ガーディアン」とは:
1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

最終更新:6/25(火) 9:51
The Guardian

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