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残業ゼロなのに年収600万円?”幸せ食堂”の秘密

6/25(火) 12:05配信

テレ東プラス

今回は、“ブラック“と言われる飲食業界にスポットを当て、「長時間労働」や「低賃金」に抗う1人の女性を追う。

残業ゼロでも行列ができる仕組み

京都に、1日限定100食を昼前に売り切る食堂がある。店名は「佰食屋(ひゃくしょくや)」。7年前にオーナーの中村朱美さん(34)が開店した。

客の目当ては、分厚い上質な国産牛肉とフライドオニオンなどをご飯にのせた「国産牛ステーキ丼」(税込1080円)だ。お客の満足度が高く、店の前には開店2時間前から行列ができる。

なぜ高品質で低価格が実現できるのか。秘訣は大量購入と廃棄率の低さにある。肉は一括して仕入れることで価格を抑え、繊維が固い部分はひき肉にして「ハンバーグ定食」(税込1080円)にするなど、無駄を出さない。

一般的に飲食店の原価率は約30%と言われているが、同店はそれを大きく上回る48%。100食を売り切れば食品の廃棄はほぼゼロに...だからこそ実現できる数字だ。中村さんは「佰食屋 肉寿司専科」(京都市)など、100食限定の店を3店舗まで拡大し、仕入れ価格をさらに下げる仕組みも怠らない。

このやり方は、従業員の意識にも大きく影響している。「100食を売り切れば営業は終了」とゴールが明確なため、集中して労働に臨むことができるという。従業員の出社時間は朝9時で、毎日夕方6時前には退社。残業はゼロだ。中村さんの取り組みは大きな注目を浴び、「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2019大賞」(日経ウーマン)など数々の賞を受賞している。

100食限定の店の一つ「肉寿司専科」の店長・廣瀬健太郎さんは、以前は大手ビデオレンタルチェーンで働き、残業続きだった。しかし現在は育児にも積極的に協力するなど、家族団らんの時間を持つことができている。

残業ゼロは、オーナーである中村さん自身にも影響を与えた。脳性まひで右半身をうまく使えない3歳の長男を京都の医療福祉センターへ連れて行き、リハビリに立ち会う時間も作ることができている。「きちんと向き合える時間と肌で触れ合える時間があるのは、子どもが幼いときには良かったかなと思う」と中村さんは話す。

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最終更新:6/25(火) 12:31
テレ東プラス

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