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減少の一途を辿るロングアイアンの救済策? 5番だけ別モデルという選択肢【女子プロから学ぶセッティングのスパイス】

6/26(水) 12:20配信

ゴルフ情報ALBA.Net

アマチュアゴルファーは女子プロのスイングを参考にした方が良いと言われている。なぜなら女子プロの平均的なヘッドスピードは、一般的な男子アマの平均値と同じ40m/s程度だからだ。
 

ツアー屈指のショットメーカー これがテレサ・ルーのセッティングだ!【写真】

だが、本当に参考できるのはスイングだけだろうか。女子プロたちも我々アマチュアと同じように「球が上がらない」、「スピンがかかりすぎてしまう」といった多種多様の悩みを抱えていて、それを矯正しているのはスイングだけでなく14本のクラブたちなのである。

そこで、女子プロたちがクラブセッティングにしているちょっとした工夫=スパイスをピックアップ。クラブ選びの参考にしてきたい。今回はテレサ・ルー(台湾)の5番アイアン。

テレサと言えば、力感のないスイングからドライビングディスタンストップ10に入るほどの飛距離を生み出す、女子プロ界で皆がうらやましく思うショット力の持ち主。アイアンのキレも鋭く2014年に1位となったのを筆頭に、14年から4年連続でパーオン率トップ3に入るなど日本ツアーが誇るショットメーカーの一人だ。

そんなテレサのセッティングの中で、一工夫と言えるのが5番アイアン。アイアンは5番からPWまで6本入れているが、5番のみキャロウェイの『APEX』、6番以下を『APEX pro』とモデルを替えているのである。その理由について本人はこう話す。

「5番アイアンを入れているAPEXは今年のモデルですが、6番以下のモデル(APEX pro)よりも球が上がるんです。proだと上がらないし、無理に上げようとすると右に出ていったりする。なので、5番アイアンはAPEXです。でも、6番以降は『APEX』だと飛び過ぎちゃう。だから『APEX pro』にしている」(テレサ)

確かにジョン・ラーム(スペイン)ら米ツアーの選手が、3番などのロングアイアンだけ優しいモデルに替えるというのはよく見る。だが、5番と6番というパー3のティショットだけでなく、ピンを攻めるセカンドショットでも多用する番手のモデルが違うというのは、飛距離の階段や感覚の部分で難しい部分もあるのではないか。だが、プロコーチ&クラブフィッターの筒康博氏は「こういったセッティングにするメリットは非常に多い」という。

「アイアンセットと言っても、番手毎にプレーヤーにとっての使い勝手や理想の弾道は異なります。フルショットする7番に比べて、PWではスリークォーターにしたい…などです。もちろん、メーカーもターゲットユーザーを想定してクラブ作りを行っていますが、より自分仕様のアイアンセットを作りあげる上では、2~3モデルをコンビネーションする方法も大いにアリです」とテレサのようなコンビネーションのメリットを話す筒。

逆に注意点としては、同じ流れで打てるモデルを選ぶこと。「現代では5番アイアンは、ロングアイアンとも言えます。ストロングロフト化の影響で、打ち出し角と高さ・スピンがイメージ通りに出せるモデル選びがポイントになります。フェースの長さが大きく異なるモデルや、振り心地がマッチしていない場合は、かえってその番手だけエッジが立ちすぎるので違和感が生じます」。テレサの『APEX』、『APEX pro』とまではいかなくても、同じメーカーのものを使用するなど、モデルが変わっても同じような流れを作ることが肝要だ。

これだけUTが増えた現在だが、ロングアイアンを入れるメリットも少なくない。「UTのようにフェース面にバルジ(丸み)がないため、アイアンのように方向性をしっかり出しやすいメリットがあります。スイートエリアの大きい『APEX』はUTばりにミスヒットに強い上、『APEX pro』同様の操作性と抜けの良さがあります」とモデルによってはUTとアイアンのいいとこどりができる場合も。

テレサのようなセッティングをオススメしたいのは、UTとアイアンで大きく飛距離の差が出てしまう人。「近年の飛距離性能が進化したUTでは、性能が出すぎてしまいアイアンとの飛距離ピッチがうまくいかない場合もあります。気に入ったUTモデルでロフトの多いものがない場合や、気に入ったアイアンセットの『寛容性』や『ミスヒット時の方向性』をもっと改善したい人には『やさしい単品アイアン』はぴったりだと思います」。

解説・筒康博(つつ・やすひろ)/プロコーチ・フィッター・クラフトマンとして8万人以上のアドバイス経験を生かし、現在は最先端ギア研究所『PCMラボ』総合コーチ、インドアゴルフレンジKzヘッドティーチャーを務める。ALBA本誌ギア総研をはじめ様々なメディアでも活躍している。

(撮影:福田文平)<ゴルフ情報ALBA.Net>

最終更新:6/26(水) 12:20
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