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民間会社員と年金額で差 公務員はなぜ恵まれているのか?

6/26(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【年金「2000万円不足」時代の生き方】#7

 公務員(国家・地方)と私立学校教職員の共済年金は、2015年10月に厚生年金に一元化したが、公務員と民間会社員では老後の年金額は大きく異なる。

 国民年金の平均受取額は月約5万4000円(年間約65万円)で、厚生年金の男性平均が約16万5000円(年間約198万円=国民年金含む)だった。それに比べて国家公務員共済年金は約21万7000円(年間約260万円=同)、地方公務員共済年金は約22万5000円(年間約270万円=同)だ。厚生年金受給者より、月額5万~6万円多い。

 たとえば国家公務員の64歳男性(高卒後、42年勤務)は、現在は嘱託職員として勤務中だが、年金は61歳から受給している。

 男性がこう言う。

「共済年金(特別支給の退職共済年金含む)は、月額18万8500円(年間220万円)。来年満65歳になれば、老齢基礎年金の6万5000円を加算した25万3500円が受給される予定です」

■共働きなら年金収入月50万円の生活も

 さらに1年後には専業主婦の妻(63)も65歳になって、OL勤め分と国民年金3号分で6万5000円が支払われる。計31万8500円が夫婦の月収(年間約382万円)となる。

 厚生年金のモデル世帯(夫婦)の年金額が約22万1000万円(年間265万円)なので、旧共済年金の公務員は年収が100万円以上多いことになる。

 年金は掛けた時間と給与によって異なるため、これがキャリア公務員になれば他の公務員よりも給与が高いため差は大きく開く。特に公務員は妻も公務員の共働きのケースも多く、年金収入月50万円の生活も珍しくない。

 もっとも、共済年金は厚生年金と一元化した。だが、公務員も民間会社員と同じかといえばそうではない。経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。

「2015年以降、会社員と同じく、確定拠出年金に加入できるようになった。そして公務員は3階建て部分の『職域加算部分』はなくなりました。しかし、新たに『年金払い退職給付』という制度ができました。給付水準が引き下げになるとはいえ、65歳(60歳に繰り上げも可能)になれば受け取ることができます」

 そもそも一元化が議論に上ったのは、1984年の中曽根首相の時代だ。それが数年前まで続いてきたのは公務員にとってメリットがあったからだ。

「国家公務員の退職者数が急増し、2012年には逆転しました。組合員数約106万人に対して、年金受給者は約124万人。共済年金の破綻を危惧して一元化し、結局は3階建てを維持しています」(荻原博子氏)

 やはり我が子には公務員を勧めたい。

最終更新:6/26(水) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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