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株価も低迷気味…“物言う株主”に再び狙われたソニーの弱点

6/26(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 ソニーが再び“物言う株主”に狙われている。

 今月13日、米投資ファンドのサード・ポイントは投資家向けの書簡でソニー株を約15億ドル(約1620億円)分保有していると明らかにした。

 サード・ポイントが突き付けた要求は半導体事業の分離だ。半導体はソニーの営業利益(2019年3月期)の約15%(1439億円)を稼ぐ優良ビジネス。それを分離、独立させて、上場させるべきだと主張している。

「サード・ポイントは半導体事業を上場させれば、5年後には時価総額350億ドル(約3兆7800億円)まで成長すると判断しています。ソニー本体から切り離したほうが得策だということでしょう」(市場関係者)

 ソニーは13年にもサード・ポイントに揺さぶられた。このときは映画などエンタメ事業の分離を迫られたが、当時、社長だった平井一夫氏は要求を拒否。サード・ポイントは株を買い増し、実質7%の大株主に躍り出て、一歩も引かない強硬姿勢を見せた。

「その平井氏は、先週開催されたソニーの株主総会後に取締役会長を退任し、シニアアドバイザーに就いています。平井氏が経営の第一線から離れるタイミングを見計らって、サード・ポイントは本格的に動き始めたのでしょう」(前出の市場関係者)

 平井氏の後を引き継ぐのは吉田憲一郎社長兼CEOだ。吉田氏は18年4月に現職に就任し、ソニーの経営を引っ張ってきた。

「ただ、吉田社長は財務部や社長室など管理畑の出身です。平井会長が引退したあと、物言う株主と渡り合えるかどうか。サード・ポイントは吉田社長はくみしやすいと思っている可能性があります。いわばソニーの弱点を突いた格好です」(株式評論家の倉多慎之助氏)

■株価吊り上げが目的か

 前回のバトルは1年半以上に及び、サード・ポイントがソニー株を手放す形で決着した。とはいえ、サード・ポイントは20%近い売却益を得たといわれる。

「今回も、株価の吊り上げが目的という見方も浮上しています」(証券アナリスト)

 そうなると、この先、株価は上昇カーブを描くことになる。昨年9月、ソニーの株価は6973円の高値をつけている。現在は5752円(24日終値)と、当時に比べると低迷気味だ。当面の目標は年初来高値の5956円(5月17日)だが、そこを超えたら、次のターゲットは昨年9月の6973円。その水準に近づくまで、サード・ポイントの“攻め”は続くかもしれない。

最終更新:6/26(水) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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