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CBF=事務局長「日本選手を入れる!」=JHのサッカー講演会で=ブラジルリーグに日本の良き精神を

6/26(水) 6:03配信

ニッケイ新聞

 在サンパウロ日本国総領事館(野口泰総領事)は、サッカー南米選手権(コパ・アメリカ)への日本代表参加を記念した講演会を16日、ジャパン・ハウス(JH)で開催した。テーマは「サッカーを通じた日伯交流と人材育成」。公益財団法人日本サッカー協会の田嶋幸三会長、ブラジルサッカー連盟(CBF)のウォルター・フィールドマン事務局長らが登壇。関係者のみの招待だったが約110人が出席した。

 田嶋会長は挨拶で「日伯のサッカー交流は半世紀以上になるが、ラモス瑠偉氏や日本移民をルーツとするネルソン吉村氏らが、ブラジルサッカーの伝道師として、日本のレベルを引き上げた。またブラジル代表がJリーグで素晴らしいプレーを見せ、子供らに夢を与えてくれた」と日本サッカー界の歴史におけるブラジルの貢献を力説。
 日本人らしいサッカーへの姿勢について「強豪南米や欧州の技術を取り入れながらも、日本人の良さである勤勉、正確さ、忍耐を基礎として、大切にしていかなければならない」と述べた。
 ウォルター氏は「サッカーを通じた子供への教育も重要視しており、子供の課題解決力、尊重の精神、ポジティブな思考を育むことを目指し、サッカーに限らず社会で活躍できる人材を育てたい」と真剣な表情を見せた。CBFは大会を通して環境問題や虐待防止について発信も行っているという。
 元ブラジル代表でJリーグでも活躍したセザール・サンパイオ氏の司会で、田嶋会長とウォルター氏が日伯サッカー界について熱弁を振るった。
 セザール氏は日本で過ごした6年を振り返り、日伯サッカーの違いについて「日本人選手は努力家で『諦めない精神』を備え、規律を重んじ、整理する能力に長けている。ブラジルにはこれが欠けている」と批評。
 ウォルター氏は「ブラジルサッカー界は尊重や規律などの基礎的な教育ができておらず、後退の状況にある」とした。近年国際大会で欧州が活躍していることを挙げ「現状では技術やスピードを高めても、日本や欧州に追い越されてしまう。単純にサッカーだけをプレーする今のブラジルに、基礎である尊重や規律の精神が備わった日本の良さを取り入れなければ」と厳しい意見を述べた。
 日伯共通の課題としては優秀な選手の欧州流出を提示。セザール氏はレアル・マドリードへの移籍が決まった久保建英選手を例に、国内リーグの弱体化、魅力低下を招くと警鐘を鳴らした。
 ウォルター氏は「近年は10歳前後で外国へ行く例もあり、クラブも黒字運営のために選手をやむをえず引き渡している」とし、打開策として国内試合の外国放送を挙げ「英国は海外への放送などで収入の5割以上を得ている。ブラジルも世界各局で放送できるよう交渉の最中」と明かした。
 スペインリーグのバルセロナは、90年代からチームにブラジル人を必ず入れることでブラジルの関心を惹くようにしている。日本でのブラジルサッカーの放送について田嶋会長が「日本人が出ていなければ視聴者を得るのは難しい」とすると、ウォルター氏は「ブラジルリーグに日本人を入れる」と宣言し会場から拍手が起こった。

最終更新:6/26(水) 6:03
ニッケイ新聞

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