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おかえり祭りの台車、大修復へ 56年ぶり、白山・美川和波町

6/26(水) 1:54配信

北國新聞社

 白山市美川和波町は、美川地区で藩政期から続く「おかえり祭り」で使用する台車を56年ぶりに修理する。2年後の祭りで、神(み)輿(こし)や台車が通る道筋「おかえり筋」を担当することから、老朽化の進む台車を直すことにした。修理を請け負う北島仏壇製作所の職人が25日、美川浜町の収蔵庫前で台車を解体。県伝統工芸品である美川仏壇の粋を結集し、豪華絢爛(けんらん)な姿をよみがえらせる。

 美川和波町の台車は天保年間(1830~44)に造られたとされる。その後、大火で焼失したと伝えられており、現在の台車は1931(昭和6)年に住民有志が協力して建造した。当時は白木地に金色の金具を施した姿で、63年に解体修復した際に漆塗りに仕上げた。長さ5・3メートル、幅3・3メートル、高さ4・8メートルで、台車胴体の鏡板12枚には花鳥風月を描いた蒔絵(まきえ)が施されている。

 おかえり祭りは藤塚神社の春季例大祭で、県無形民俗文化財に指定されている。毎年5月の第3土、日曜に行われ、13台の台車が神輿を先導して美川地区を練る。「おかえり筋」は10町会が持ち回りで務めている。

 解体作業では、4代目塗師北島昭浩さん(54)ら職人8人がゴム製のハンマーなどを使って台車の各部品を取り外した。北島さんによると、台車は通常30~40年に1回解体修復し、半世紀にわたって使われ続けてきたのは珍しいという。

 今後は傷んだ車輪を交換し、漆や金箔(きんぱく)も全て塗り替える。来年3月の完成を予定している。美川和波町東区長の笠原幸治さん(70)は「おかえり筋は10年に一度の特別な役割。真新しい台車で務めを全うしたい」と意気込んだ。

北國新聞社

最終更新:6/26(水) 1:54
北國新聞社

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