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太陽光だけで宇宙を航行「ソーラーセイル」宇宙船とは?

6/27(木) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

銀河系を横切って、近くの恒星系をめざすときの最大のハードルの1つは、我々の宇宙船が膨張を続ける宇宙を何光年も航行するために必要な燃料を十分に搭載できないこと。

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だが、スペースXのロケット「ファルコンヘビー」に搭載されて6月24日夜(日本時間6月25日)に地球周回軌道に打ち上げられた新しいテクノロジーは、恒星間航行の障害を取り除くものになるかもしれない。

「ライトセール2号(LightSail 2)」は、太陽光のみで推進して地球軌道を回る最初の宇宙船となる。このプロジェクトを率いるのは惑星協会(Planetary Society)、資金の一部はクラウドファンディングの「キックスターター」で調達した。

「新たな歴史の始まり ― ライトセール2号は宇宙航行のテクノロジーを根底から進化させる」と著名なサイエンス・コミュニケーターで惑星協会のビル・ナイCEOはプレスリリースで述べた。

クラウドファンディングで資金集め

ライトセイルの地球を回るミッションは、複数のプロセスを経て行われる。

まずはファルコンヘビーロケットの打ち上げ。次に小型衛星「Prox-1」がロケットから分離され、その後、Prox-1は食パン1斤ほどの大きさで、重さ11ポンド(約5kg)のキューブサット(小型人工衛星)を放出する。

宇宙空間に浮かんだキューブサットは、最終的にアンテナ、ソーラーパネル、そして帆を張るためのブーム(長い棒)とセイル(帆)を展開する。その後、ライトセール2号は2、3週間、宇宙空間を漂った後、ソーラーセイルを展開する。

「ライトセイル2号の開発での大きな課題の1つは、小さなキューブサットにすべてを詰め込む方法を見つけ出すことだった」と惑星協会のチーフサイエンティスト兼ライトセイル計画のマネージャー、ブルース・ベッツ氏は記者会見で語った。

ライトセイル2号の4枚の三角形のセイルは、形状も機能もヨットのセイルに似ていて、つなぎ合わされて344平方フィート(約32平方メートル)の大きな1枚の四角形のセイルを形づくる。

セイルはマイラー(デュポン社製のポリエステルフィルム)製で、引き裂きに強く、反射性が高い。髪の毛の直径よりも薄い素材だ。

プロジェクトの費用は700万ドル、一部を2015年にキックスターターで4万人から集めた資金で賄った。

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最終更新:6/27(木) 12:11
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