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米でREIC+オプジーボの治験 7月にも、岡山大発ベンチャー

6/27(木) 0:03配信

山陽新聞デジタル

 岡山大が発見したがん抑制遺伝子「REIC(レイク)」を用いた製剤を開発している岡山大発ベンチャー・桃太郎源(げん)(岡山市北区柳町)は26日、悪性胸膜中皮腫の患者に対し、REIC製剤とがんの免疫治療薬「オプジーボ」を組み合わせた治験を、7月にも米国で実施すると発表した。

 がん細胞を攻撃しようとする患者自身の免疫の働きを効果的に活用した新しい複合免疫療法となる可能性がある。治験で有効性などを検証し、実用化につなげたい考えだ。

 同社の想定では、がん細胞を選択的に死滅させるREIC製剤によって、がん細胞を攻撃する免疫細胞が増加する。がん細胞は免疫細胞と結合して免疫の働きにブレーキをかける特性があるが、結合を防ぐオプジーボの投与で免疫細胞の働きが保たれ、高い治療効果が期待できるという。

 治験は米・ベイラー医科大で患者12人以内を対象に実施。治療期間は6カ月とし、REIC製剤を1カ月半の間に4回局所投与、オプジーボを4週間ごとに6回点滴する。その後の経過観察期間もオプジーボは投与を続け、腫瘍の縮小率や効果の持続期間を調べる。2021年の終了を目指す。

 オプジーボは、昨年ノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑(ほんじょたすく)京都大特別教授の研究成果を基に実用化され、悪性胸膜中皮腫のほか、非小細胞肺がん、頭頸部(とうけいぶ)がん、胃がんなどが保険適用になっている。ただ、効き目がある患者はおおむね2~3割とされる。

 同社によると、マウス実験ではREIC製剤の併用で腫瘍の増殖を抑えられており、オプジーボが効かなかった患者にも効果が出る見込みがあるという。

 岡山市内で会見した同社取締役で、岡山大の公文裕巳特命教授は「理想的な治療法になる可能性は十分にある。将来的には肝がんや肺がんの治験にも取り組みたい」と話した。

 ◆悪性胸膜中皮腫 アスベスト(石綿)が主な原因のがんで、治療が難しいとされる中皮腫の大半を占める。厚生労働省の調査では、中皮腫による死者は2017年に全国で1555人。石綿は1970~80年代に大量に使われたことや潜伏期間(20~50年)を踏まえると、2025~30年ごろが発症のピークとみられる。

最終更新:6/27(木) 0:03
山陽新聞デジタル

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