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意外に使える?消費税率引き上げ後の住宅取得の支援策

6/28(金) 18:10配信

ファイナンシャルフィールド

消費税率の引き上げまで秒読み段階に入ってきました。ぎりぎりまで紆余曲折があるかもしれませんが、着々と準備は整ってきているようです。金額的な影響が大きいとされる住宅に関しても、引き上げ後の支援策の内容が出そろってきました。

6月3日には、国土交通省より次世代住宅ポイントの交換商品が公表されました。(※1)今回は引き上げ後の住宅取得に対する支援策の内容と、引き上げ前と比べてどのようなメリットがあるかについて整理してみます。

10月1日前の契約でも消費税は10%?

建売住宅や分譲マンションは売買契約日にかかわらず、引渡しが10月1日以降のものは全て10%の税率が適用されます。

しかし、注文住宅の場合は、契約から完成まで時間がかかることから、特別に経過措置が設けられています。今年の3月31日までに請負契約を結んでいれば、引渡しが10月1日以降でも現在の8%が適用されます。

しかし、経過措置の契約期限日を過ぎた現在は、9月30日までに引渡しが行われない限り、10%の税率が適用されることになります。政府は今回の消費税率引き上げによる住宅需要の腰折れを防ぐために、さまざまな支援策を用意しました。

住宅ローン控除の拡充

今回の支援策の柱といえる住宅ローン控除については、控除期間が10年間から13年に拡充されます。

この制度は、住宅ローンを借り入れて一定の要件を満たす住宅を取得した場合、住宅ローンの年末残高(または住宅の取得対価のうちいずれか少ない方、以下同様)の1%が所得税から控除されるというものです。

なお、所得税で引ききれない場合は翌年の住民税から13万6500円を限度に控除されます。現行の控除期間は10年間ですが、消費税10%適用の住宅については13年に延長されます。

延長された場合の控除額の計算は以下の通りになります。

1年~10年目 借入金の年末残高の1%(一般住宅は最大4000万円、認定住宅は最大5000万円)
11年~13年目 下記のいずれか小さい額
(1)借入金の年末残高×1%(一般住宅は最大40万円、認定住宅は最大50万円)
(2)建物購入額(一般住宅は最大4000万円、認定住宅は最大5000万円)×2%÷3

それでは、控除期間が10年から13年に3年間延長されると、消費税の増税分をどのくらい取り戻せるのでしょうか。注文住宅の例で計算してみます。

【共通の条件】
工事価格:2000万円
資金内訳:自己資金300万円
     残りは住宅ローンを利用(1.3% 35年返済 全期間固定金利型)
その他:・諸費用は考慮しない。
    ・住宅ローン控除を満額受けられる所得がある。
    ・繰上げ返済はしないものとする。    
    ・毎年の控除額は1000円未満切り捨て。

ケース(1) 消費税率8%の場合
工事価格: 2160万円(消費税160万円)
住宅ローン:1860万円
→  住宅ローン控除額の合計 161.9万円
   総返済額        2316万円

ケース(2) 消費税率10%の場合
工事価格: 2200万円(消費税200万円)
住宅ローン:1900万円
→  住宅ローン控除額の合計 204.7万円
  総返済額        2365.9万円

ケース(2)では、住宅ローンを消費税の差額分40万円増額したため総返済額は49.9万円増えますが、住宅ローン控除の合計も42.8万円増えるため、差し引きすると負担増はわずか7.1万円になります。つまり、消費税の増税分のうち、かなりの金額を取り戻せることになります。

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最終更新:6/28(金) 18:10
ファイナンシャルフィールド

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