ここから本文です

認知症予防に緑茶 伊藤園が“豊かに生きる知恵”発信

6/30(日) 8:01配信

食品新聞

緑茶を毎日1杯以上飲む群は認知機能低下リスクが約3分の1に減少

 ーー緑茶を毎日1杯以上飲む群は認知機能低下リスクが約3分の1に減少。
 ーーお茶会は、前頭前野を刺激する。
 ーーお茶に含まれるテアニンが神経細胞を再生促進。
 ーー緑茶カテキンにはコレステロール吸収抑制と悪玉コレステロール低下作用がある。

 人生100年時代と言われ、健康で活動できる期間となる健康寿命の延伸が社会課題となる中、伊藤園は今年、その社会解題解決にお茶が果たせる役割が大きいことを伝える啓発活動を本格化している。

 お茶のリーディングカンパニーとして、お茶そのものの価値を伝えることで市場規模をさらに引き上げてくのが狙いの1つ。
 健康志向の高まりにより、お茶のメイン市場である緑茶飲料市場は近年成長を続け、その規模は今年、05年の過去最高4千470億円を上回る勢いとなっている。

緑茶を毎日飲むのがポイント 活性酸素を消去し認知症予防

 本格的啓発活動の第1弾が5月23日に都内で開催された「伊藤園健康フォーラム」。

 “お茶で人生100時代を豊かに生きる知恵”と題し、学者・有識者らを招いて基調講演・パネルディスカッションを約3時間にわたり行ったほか、五感を使って体験できるお茶の体験企画コーナーを設けて休憩時間や開会前・閉会後に利用できるようにした。
 一般参加者の無料聴講を可能とし400人近くが来場した。

 厚生労働省の18年の発表によると、日本の平均寿命は男女とも過去最高を更新。その一方で、健康寿命と平均寿命の差は男性が約9年間、女性が約12年間伸びていないことが課題となっている。
 基調講演とパネルディスカッションでは、お茶の効果・効能だけに留まらず健康寿命延伸に向けて幅広い知恵が語られた。

 東京大学名誉教授・大学院農学生命科学研究科特任教授の阿部啓子氏はフレイル(虚弱)の概念を紹介した。
 フレイルとは、加齢とともに心身の活力が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響で生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態のことをいう。ただし適切な介入と支援で生活機能の維持向上が可能な状態であることも意味する。

 健康寿命は、健康から要介護に至らないプレ・フレイル(前虚弱)、フレイルまでを指し「我々の健康状態は毎日いつも一定ではない。ひとりひとりによっても差があり、加齢や生活習慣で疾病になってしまう。機能性食品は半健康状態の維持をしていくために重要」と語る。

 代表的な機能性食品に、ポリフェノールを多く含む緑茶・ココア・烏龍茶・紅茶・コーヒーを挙げ「ポリフェノールは約600万種類あり、摂取すると活性酸素の消去効果がある。ただしその効果は数時間であるため、食事のときに毎日お茶を飲むのがポイント」と説明する。

 その好例として石川県七尾市で07年に臨床調査を開始した「なかじまプロジェクト」を紹介。同プロジェクトで、緑茶を毎日1杯以上飲む群は認知機能低下リスクが約3分の1に減少することが論文発表された。

 日本の65歳以上人口は約3千200万人。そのうち認知症患者数は462万人にのぼることから「認知症発症率を1%下げるだけで、我が国の年間介護費用840億円の削減が期待され、世界的にもとても関心を呼んだ研究となった」。

 ポリフェノールの中では、摂取するとそのまま排泄される難吸収性ポリフェノール類(プロシアニジン・テアフラビン・アントシアニン)に着目。
 「難吸収性ポリフェノール類を飲むとすぐに血圧が低下するほか、交換神経を刺激して腸と脳が直結して様々な生理効果を持つというような結果も出てきている」と述べる。

1/3ページ

最終更新:6/30(日) 8:01
食品新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事