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しきたり?相応負担? 地方の「入村料」 公民館改修重なり「50万円」も 移住のハードルか/兵庫・丹波地域

7/1(月) 11:20配信

丹波新聞

 新しい住民が地域に移住してきた際、「入村料」「村入り」などの名で、費用を求める自治会が全国の地方にある。今では自治会という名前だが、以前は、「村」だったことを今に伝えており、それぞれに伝わる”しきたり”として規約もないまま受け継がれているものから、明確に金額の根拠があるものまでさまざま。都市部からの移住者には驚かれる一方、地元には、「これからも村を維持していくため」という考えがある。ただ、人口減少や都市部から若い移住者が出始めた昨今の情勢を受け、減額したり、制度自体を廃止する自治会も出てきた。過渡期にあるのかもしれない入村料を巡る動きを探った。

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村の物を共有するためのお金

 「入村料」を求める理由は、多くの場合、公民館や神社など、自治会が所有する建物などは、従来、そこに暮らしてきた住民が費用を負担して建てたり、修繕したもので、自治会の財産を共に使用することになる新住民にも相応の負担を求めるというもの。簡単に言えば、「村の物を共有するためのお金」ということになる。

 自治会が保有する山林などを売却した際の利益を分配する権利を含んで、入村料を求めるケースもある。

 兵庫県の内陸部・丹波篠山市のA自治会は、「村入り」として8万円、加えて自治会が建てた公会堂の維持管理などに4万円、有線放送の引き込みに2万円と、計14万円を求める。また、B自治会は、「加入金」として6万円を求める。

 C自治会は、「施設利用協力費」という名称で14万円。以前は約30万円だったが2005年に規約を改正した。金額の根拠は、自治会館の建設費用にと、住民が積み立ててきた金額に合わせてあるという。

 元役員は、「建物の維持管理や電灯代など、自治会の運営には費用が掛かる。もともとの住民がお金を出したものを使うのだから、新しい住民にもそれなりの負担を求めることを理解してもらいたい」と話す。

 数年前、同県丹波市のD自治会内に夢のマイホームを建てた男性は、初めて参加した自治会の常会で50万円の「村入り費」の存在を伝えられた。自治会が公民館を改修するタイミングだったため、高額になったという。

 「ローンの支払いもある中だったので、高額の村入り費に驚いた」と男性。それでも村入りを決めたのは、「子どものことを考えると、自治会にある子供会に入れてやりたかった。田舎のことだし、横の付き合いをした方が仲良く暮らせるだろうと思った」と話す。

 丹波篠山市でも移住したタイミングが自治会が管理する社の修復時期と重なったことで、入村料と合わせて50万円になった例もある。

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最終更新:7/1(月) 11:20
丹波新聞

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