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安倍首相「選択的夫婦別姓は経済成長とは関係ない」ネット党首討論での発言が波紋

7/5(金) 11:40配信

THE PAGE

 安倍首相が参院選を前に行われたネット党首討論会で、選択的夫婦別姓の必要性に対する見解を明らかにせず、「選択的夫婦別姓は経済成長とは関わりがない」と発言したことが波紋を呼んでいます。安倍氏は夫婦別姓についてどう考えているのでしょうか、また女性の社会参画と経済成長は無関係なのでしょうか。

【全編動画】参院選を前に論戦 「ネット党首討論」

首相発言に批判集まる

 6月30日に行われたネット党首討論会において、立憲民主党の枝野幸男代表は「女性の社会参画を妨害している大きな要因は、日本が結婚したら同じ氏を名乗ることを強制されていること」であると主張。安倍氏に対して選択的夫婦別姓についての見解を求めました。

 ところが安倍氏は選択的夫婦別姓の是非については触れず、「夫婦別姓の問題ではなくて、しっかりと経済を成長させ、みんなが活躍できる社会を作っていくことではないか」と少々、意味不明な回答を行いました。司会をしているドワンゴ代表取締役社長の夏野剛氏が「選択的夫婦別姓はいらないということでよろしいでしょうか」とたたみかけましたが、安倍氏は「いわば経済成長とは関わりがないというふうに考えています」と回答し、夫婦別姓については明言を避けました。

 この曖昧な回答に対しては、支持者とそうでない人の両方から批判の声が上がっているようです。保守的な立場の人からは「なぜ安倍首相は夫婦別姓に反対だと正直に言えないのか」との意見が多いようですし、リベラル系の人からは「女性の権利をないがしろにしている」といった声が上がっています。

 安倍氏がどういうつもりで発言したのかは分かりませんが、この見解に対してもやはり疑問の声が上がっています。

「女性の活躍」はアベノミクスの中核

 そもそも「女性の活躍」をアベノミクス(つまり経済政策)の中核と位置付けたのは安倍首相自身であり、2014年6月に閣議決定された「日本再興戦略」において「女性の活躍促進」が明確に打ち出されていました。諸外国においても、経済と女性の社会参画は密接な関係があるというのが一般的な解釈です。

 世界経済フォーラムが毎年発表している世界男女平等ランキングを見ると、2018年における日本の順位はなんと110位で、先進7カ国では断トツの最下位となっています。過去5年間の経済成長率を見ると、財政危機を起こしたイタリアを除くと日本の成長率は最下位ですし、世界ランキングの上位3カ国の成長率はいずれも日本より圧倒的に高いという結果になっています。これはあくまでも相関関係であり、明確に因果関係が証明されているわけではありませんが、これだけの相関があれば、相応の因果関係があると判断するのが妥当でしょう。

 安倍氏は、女性票などを失うことを恐れてあえて本題を避けたものと思われますが、「選択的夫婦別姓は経済成長と関係ない」という説明をしてしまうと、女性の社会参画自体が経済成長と関係ないなどと受け取られかねないため、この発言は適切ではなかったようです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7/5(金) 11:40
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