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ミミズの筋肉使い「バルブ」作製 理研などのチーム

7/8(月) 18:35配信

毎日新聞

 ミミズの筋肉を使って水の流れを止めるバルブを作製したと理化学研究所などのチームが発表した。化学物質をふりかけると筋肉が収縮して栓が閉じる仕組み。理研生命機能科学研究センターの田中陽チームリーダーは「電気を全く使わずに動かせ、生物と機械の融合機器として、人間の体内への埋め込み型医療機器などに応用できるかもしれない」と話している。

 チームは、日本で一般的に見られる「フトミミズ」を輪切りにして、体を覆っている筋肉を縦1センチ、横2センチのシート状に広げた。その上で、押すと水の流れが止まる仕組みのバルブにかぶせるように固定した。

 これに神経伝達物質のアセチルコリンを含む液体をかけると、筋肉シートがゆっくりと収縮し、1分間以上、完全に水の流れを止められた。筋肉は洗浄すると弛緩(しかん)するため、3回以上、繰り返し使うことができた。

 ミミズは体表を覆う2種類の筋肉を前方から順に収縮させて前進する。チームがミミズを選んだのは、単位面積当たりの収縮力が非常に強く、環状に縮んで使いやすいためだという。

 チームは2016年にもミミズの筋肉を使うポンプを作ったが、電気刺激を与える仕組みだった。田中チームリーダーは「電力供給が難しい医療機器、例えば体内の化学物質に反応して薬剤を放出する埋め込み型機器などにアイデアを活用できるのでは」と語る。

 研究成果は英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。【池田知広】

最終更新:7/8(月) 19:41
毎日新聞

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