ここから本文です

キム・カーダシアン「Kimono」騒動の波紋

7/8(月) 12:05配信

GLOBE+

先月6月25日に米国人女優でインフルエンサーのキム・カーダシアンさんが自身が立ち上げたシェイプウエア(補正下着)ブランドをTwitterで紹介し、ブランド名がKimonoであることを発表したと同時に、同氏がこのKimonoというネーミングについて商標登録の出願を行っていたことがわかり、波紋が広がりました。

商標登録されてしまえば、ニッポンの伝統的な着物を外国で販売する際に問題が起きるのではないかという懸念はもとより、「下着ブランドとしてのKimono」が世界に広まると、将来的に外国人がKimonoという言葉を聞いた時に「ニッポンの伝統ある民族衣装」ではなく、「キム・カーダシアンの下着」を思い浮かべてしまう可能性がある、と心配の声があがっていました。Twitterでは #KimOhNo のハッシュタグのもと同ブランドのネーミングに反対する意見が多数見られ、署名サイトchange.orgでは「着物は日本の文化。キム・カーダシアン・ウェストの“KIMONO“商標登録にNo! #KimOhNo」という名のもと署名活動が行われ現在13万人以上が署名をしています。

結果的に、キム・カーダシアンさんは、「慎重に考えた結果、下着ブランドは新しい名前で立ちあげます」というコメントを発表しました。新しいブランド名は7月2日朝6時現在まだ発表されていませんが、今回このKimono騒動について振り返ってみたいと思います。

Kimonoという名前は「文化の盗用」だという声

着物は日本の伝統的な民族衣装であり、着物が「祖母から孫に受け継がれること」も珍しくありません。品質がよく世代を越えて長く着られるものですが、もしキム・カーダシアンさんの下着ブランドがKimonoの名のもと世界に広く浸透してしまえば、今後、たとえば日本人女性が外国人との会話の中で「着物を祖母からいただいたの」と話した時に、相手の外国人から「この女性は祖母から下着をもらったのだ」と勘違いされてしまう可能性がありました。あまり考えたくないことですが、極論をいうと、そういうことになりかねない状況だったのです。

キム・カーダシアンさんが自身の補正下着ブランドに当初Kimonoという名前をつけた背景はよくわかっていませんが、一説には自身のファーストネームがKimであることからKimonoになったのではないかという説もあります。しかしたとえそうだとしても、多くの人から反対の声が上がる前に、日本の伝統ある着物のことを考慮しなかったのは、「異文化に対して無関心」だったといわざるを得ません。

キム・カーダシアンさんは以前、コーンロウと呼ばれるビーズの入った編み込みスタイルの髪型をした自身の姿をSNSで披露した際に、「ボー・デレク風の髪型にしてみたの」と投稿し物議を醸した過去があります。キム・カーダシアンが書いたボー・デレクとは白人の女優で、かつて70年代に「10」(テン)という映画の中で、この編みこみスタイルを披露しています。しかし元々この髪型に関しては、それよりも先に多くの黒人がしていたという背景があり、アメリカではこの髪型が「黒人文化」であるという共通認識があります。そのため、もともとは黒人がやっていた髪型を、あたかも上記の白人女優が発祥の髪型であるかのような書き方をしたキム・カーダシアンさんに対してアメリカでは「文化の盗用だ」という声が多くあがりました。

また今年4月にキム・カーダシアンさんは夫と教会に行く際に額に宝石入りのヘッドピースをつけましたが、これはもともとインドの結婚式の際に新婦が額につける伝統的なアクセサリーである(女性は結婚式の際に初めてこのヘッドピースをつけるのが伝統)ため、キム・カーダシアンさんが「ファッション性」のみを重視し、インドの文化に配慮しなかったことに対して批判の声が上がっていました。

この一連の流れを見てみると、今回のKimono騒動に関しても「ファッションやおしゃれには興味があるけど、他の国の文化のことを深く知ろうとしない」姿勢が騒動の原点だといえるでしょう。

1/3ページ

最終更新:7/8(月) 12:05
GLOBE+

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ