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テレビ局が吉本興業を出入り禁止にすべき理由

7/9(火) 8:00配信

ITmedia ビジネスオンライン

 先日から芸能事務所大手、吉本興業の芸人による闇営業が問題になっている。事務所を通さない「闇営業」により振り込め詐欺集団の忘年会に出席したとして、闇営業を主導した芸人は解雇、そして参加した芸人も無期限の謹慎処分となった。その後は暴力団関係者の会合に参加していた芸人も新たに発覚し、謹慎処分を受ける芸人はさらに増えることとなった。

吉本興業が掲載した『決意表明』

 先日放送された「アメトーーク」(テレビ朝日)は、謹慎処分になった芸人の中で知名度、人気ともに高い「雨上がり決死隊」の宮迫博之氏がMCを務める番組だが、出演箇所が完全にカットされた状態で放送された。テレビ局として、そして視聴者から見ても当然の措置だと思われるが、これでも甘いくらいだ。

 今回のトラブルは芸人個人の問題として報じられ、なぜ闇営業をやっているのか? なぜおかしな人物だと現場で気付かなかったのか? と枝葉末節の話に終始している。しかし相手がヤクザや詐欺集団だと現場で気付いたところで、怖くて逃げられるわけがない。

 この事件で最も重要なことは、事務所のあずかり知らない所で所属芸人が詐欺集団の会合に参加したことであり、芸人をマネジメントすべき吉本興業がそれを防げなかったことだ。

 吉本興業はトラブルを受けて公式Webサイトに「決意表明」なる文章を掲載した。過去にコンプライアンス推進委員会で研修やトラブル防止策を多数行ってきたと強調している。そして教育に問題があったとして所属芸人のうち2000人を対象にした研修を緊急で行うとも報じられている。

 最大限の対応をしているようにも見えるが、問題の根っこは所属芸人が闇営業で行った先がたまたま詐欺集団だったことではない。コンプライアンス推進委員会まで作りながら、なぜ闇営業を完全禁止にしなかったのか? 闇営業が、一連のトラブルの原因であることは明らかだ。つまり適切なルールを作れなかった組織の問題ということだ。

 本来研修を受けるべきは芸人ではなく、吉本興業の経営陣ではないのか。

 筆者は経営者として多数の企業・個人と契約を結んでいる。過去に賃貸住宅のトラブルが発生した際には、暴力団と思わしき人物から脅されたこともある。そんな立場から今回のトラブルを考えてみたい。

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最終更新:7/22(月) 11:39
ITmedia ビジネスオンライン

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