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新たな製造業の未来

7/10(水) 11:33配信

ITmedia ビジネスオンライン

メーカー内で「つながる」範囲拡大により新たに発生する事業機会と戦い方

 メーカーの中で、機械間、工程間、工場間がつながる、という進化には、どのような事業機会があるだろうか。機械間、工程間、工場間は、従来よりヒトを介したアナログな形でつながってきた。機械間、工程間は、工場内の作業員を通じてつながっていたし、工場間も連絡をとりあって連携してきた。つまり、この進化は、ヒトを介したアナログなつながりの、デジタルへの置き換えということである。そこで発生する最大の事業機会は、メーカーを顧客とした、つながりをデジタル化するためのBPR(Business Process Re-engineering)とツールの提供だ。

 BPRでは、既存のメーカーがサービス提供者として競争力を発揮できる。そのため、メーカーが他メーカーに対してBPRを実施する、というビジネスが発生することになる。顧客であるメーカーは、既存資産、独自プロセスを持っており、その状態を理解した上で、BPRプランを策定する必要があるからだ。実際にRockwell Automationは、専門チームがものづくり企業のデジタル化支援を行っているが、その最初のステップで、レガシー資産の評価を実施し、顧客に合ったソリューションを提供している。従来より、顧客1社1社への丁寧な対応を続けてきた日本のものづくり企業にとって、顧客企業を診断し、One to OneのBPRを提供する、という事業は相性が良いのではないか。その場合、自らが汗をかいてデジタル化を成し遂げた経験が一番の糧になる。そのため、日本のメーカーは、まずは自らを最初の顧客としてBPRを進め、そこで蓄えたノウハウを他メーカーに横展開していくことが重要となる。

 つまり、デジタル化ツールの提供は、メーカー、IT企業の双方にとって事業機会のある領域である。直近では、IoTプラットフォームにAmazonが参入したことが記憶に新しいが、ものづくりのノウハウがなくても参入可能な領域であり、レッドオーシャン化する可能性が高い。そのため、日本のメーカーが、デジタル化ツールの提供を事業機会として戦うには、もうけ所を明確化しておくことが最も重要となる。例えば、参入障壁の低い、IoTプラットフォーム領域は低価格として顧客を引き寄せるフックとし、アプリやデバイス販売でもうける、といった設計をしておく必要がある。

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最終更新:7/10(水) 11:33
ITmedia ビジネスオンライン

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