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【九州から伝えたい】「早く来て」命が危ない通報121件、救助できたのは18件 九州豪雨で孤立した住民

7/10(水) 10:03配信

九州朝日放送

あなたはどうしますか?

もし、自宅に突然濁流が流れ込んだら…。

逃げ遅れて、置き去りになってしまったら…。

誰に助けてもらいますか?

“消防”や“警察”と考えた人はこの先を読み進めてみてください。

「人が流された」

「水が濁って川の水が溜まって、『いつの間にこげんなりようと』って言ってたら、山の鉄砲水がだーっと来たんですよね。私の家よりまだ上にいっぱい家があるし、人がいっぱいおらっしゃるから『早く来てください!』ということを(消防に)伝えた」

通報者の女性は「その時」のことを克明に記憶していました。

「その時」とは、死者・行方不明者42人に上った九州豪雨が発生した2017年7月5日のことです。

通報を受けて救助に向かったのは消防隊員の江藤光貴さんでした。江藤さんは女性の家の約200メートル手前で行く手を阻まれました。

「石が転げ落ちて、足に当たるような状態でしたので、その中をかき分けていこうとしたんですけど、万が一足元をとられたらすぐ横が川でしたので、のまれたら助からないと判断していったん退避ということで」

江藤さんは付近の住民に声をかけ、高台の家へ避難させます。

しかし、その最中に通ってきた橋が流されたのです。消防隊員も「孤立」する事態になったのです。

「あっと思って振り返った時にはもう足元に水が流れてきた状態」とそのときの様子を語りました。

死を覚悟

雨は降り続き、同時多発的に土石流が発生します。

江藤さんが孤立していた現場にも土石流が襲いました。

「ゴゴゴゴというような音とバキバキバキというような音が入り混じったような音が後ろで聞こえましたので、あっと思って振り返った時にはもう足元に水が流れてきた状態」

土石流の発生に直面した江藤さんはその時、死を覚悟したといいます。

「一気に山を駆けて下ってくるような音ですね。雨の音も強かったんですけど、それをかき消すような音が聞こえてきますね」

結果的に建物が壁になり、難を逃れました。

救助を求める人を目の前に江藤さんは「迂回路も断たれたというところで、現場に着けないというジレンマがありました」と唇をかみました。

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最終更新:7/10(水) 10:03
九州朝日放送

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