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「文藝」17年ぶり異例の重版 特集は韓国文学とフェミニズム、購入者の半分近くが男性

7/10(水) 14:34配信

BuzzFeed Japan

河出書房新社は7月10日、季刊文芸誌「文藝」2019年秋季号を重版すると発表した。「文藝」の重版は、2002年以来17年ぶりだ。

特集は「韓国・フェミニズム・日本」。一人の女性の人生を描いた『82年生まれ、キム・ジヨン』がベストセラーになるなど、日本でも注目を集めつつある韓国文学。現在の隣国の文学とフェミニズム的な視点にフォーカスし、日本文学とのつながりを探ろうという試みだ。

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特集に短編を寄せた作家陣10人のうち、半分の5人が韓国人作家。日本の文芸誌で海外の作家をこれだけ取り上げること自体が、まず珍しいという。

チャレンジングなテーマと内容が発売前からネットを中心に話題を呼んだ。発売直後から「いくつか書店を回ったけど売り切れだった」「Amazonで予約したのに、入荷見込みなしになって予約取り消しに」など、入手できなかった人の声が多く見られた。

一度は「増刷しない」と発表していたものの、発売から5日で紀伊國屋書店での全国消化率が76%を超えるなど、売れ行きも異例であることから重版が決まった。

売り切れ続出「ありえない売れ行き」

河出書房新社の広報担当は「書籍でもありえない数字」と驚きを語る。

「本来雑誌は、次の号の発売まで最新号が並び続ける想定で部数を決定するもの。たった5日でこれだけ売れてしまうのは異例中の異例、書籍でも見たことがない消化率です」(広報)

「女性の問題というより、世代の問題なのかも」

最も多い購入者の属性は「30~49歳の女性」、次いで「30~49歳の男性」だ。

購入者全体を男女比で見ると「女性の方がやや多い程度で、大きな差はない」。むしろ、性別より世代で見た方が分布が顕著で「30~49歳」が半分以上を占めているという。次いで「19~29歳」が4分の1程度となった。

「この数字を見ると『女性たちの問題』ではなく、『自分たちの世代の問題』と捉えていらっしゃる方が多いのかも知れませんね」(広報)

11月には、この特集をさらに深めた単行本を発売予定。韓国の出版社との合同企画も進行中という。

坂上陽子編集長は、重版にあたって以下のようにコメントしている。

「『文藝』は今年4月発売の夏季号よりコンセプトとデザインを一新、約20年ぶりの大幅リニューアルが好評を博しました。そのリニューアル号を上回る今回の反響に、編集部は非常に驚きながらも、現代における文芸誌の役割に大きな手応えを感じています。今後も最高に面白い世界/日本文学シーンの最前線を発信していきます」

最終更新:7/10(水) 17:29
BuzzFeed Japan

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