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【手記全文】ファンに刺された女性が、いまも苦しむこと。小金井ストーカー刺傷事件、都などを提訴

7/10(水) 20:38配信

BuzzFeed Japan

東京都小金井市で2016年5月、シンガーソングライターとして活動していた大学生の冨田真由さんがファンの男に首など少なくとも34カ所を刺され、一時意識不明の重傷を負った事件。

冨田さんと冨田さんの母親は7月10日、事件を未然に防ぐための義務を怠ったなどとして、警視庁を統括する東京都や加害者の男らなどを相手取り、計約7600万円の損害賠償を求めて提訴した。【BuzzFeed Japan / 伊吹早織】

事件前にストーカー被害を相談

当時の報道や訴状などによると、冨田さんは2016年5月21日午後5時5分ごろ、東京都小金井市のライブ会場付近で、折りたたみナイフを持ったファンの男に首などを少なくとも34カ所刺された。

加害者の岩崎友宏受刑者は殺人未遂などの罪に問われ、2017年2月、東京地裁(阿部浩巳裁判長)で、懲役14年6カ月(求刑懲役17年)の判決を言い渡された。被告側は控訴したものの、その後に取り下げ、判決が確定した。

冨田さんは事件発生前から岩崎受刑者からTwitterなどで執拗な脅迫や嫌がらせを受け、「殺されるかもしれない」と感じていることを、警視庁武蔵野署に相談していたという。

事件2日前にも、同署の警察官に対して、ライブの出演情報などを伝えていたにもかかわらず、加害者に警告をしたり、ライブ会場周辺をパトロールしたりするなど、事件を防ぐために必要だった職務を怠ったと主張している。

「ひとりでも多くの人が救われるきっかけに」

冨田さんは事件から3年が経過したいまも、けがの後遺症やPTSDに苦しみ、通院を続けているという。この日は、「自分の言葉で伝えなければ」と、提訴後の会見にも出席することを決め、こう語った。

「当時、テレビやネットのニュースで私の事件を知り、心配し、心から生きることを願ってくださった方々に感謝を伝えたいと思います。心強い言葉やあたたかい支援に、とても救われていました」

弁護士が読み上げた手記では、「警察の対応のずさんさが明らかにされることで、ストーカーに対する見方や対応がさらに変わってほしい。同じような被害で苦しんでいる人たちが、少しでも早く穏やかな日々を送れたらいいなと願っている自分がいました」

「この裁判が、今後起きるかもしれない事件をひとつでも多く防ぐきっかけになることを、ひとりでも多くの人が救われるきっかけになることを信じて、戦っていきたいと思います」と訴えた。

警視庁の島貫匡・訟務課長はBuzzFeed Newsの取材に対し、「訴状が送達されていないのでコメントできない」と答えた。

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最終更新:7/10(水) 21:43
BuzzFeed Japan

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