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【バスケット】女子は東京五輪で金を狙う 協会強化責任者を直撃

7/11(木) 11:02配信

東スポWeb

 2020年8月9日は東京五輪の最終日。午後8時からの閉会式の半日ほど前に、さいたまスーパーアリーナで行われるのが女子バスケットボールの決勝戦だ。そこで勝利する、すなわち金メダルを獲得して五輪のフィナーレを飾ることを本気で目標に掲げるのが、日本バスケットボール協会の強化責任者でもある東野智弥技術委員長(48)だ。日本女子の五輪での最高成績は5位。単独インタビューの後編では、一気に「メダル獲得」を飛び越えて「金が目標」と言える理由について迫った。

 女子バスケットボールが正式競技となった1976年のモントリオール五輪で日本は5位となった。ただし参加国はわずか6。実質的な最高位は96年アトランタ大会の7位(参加12か国)で、この時は圧倒的な強さを見せつけて優勝した米国と最も接戦を演じた。

 昨年の女子W杯では、ベスト4入りしたベルギーを予選リーグで破る“金星”。ここで得た自信を糧に、東京で金メダルを獲得するために東野氏が例に挙げたのが日本陸上の

「お家芸」でもあるバトンリレーだ。

 東野氏 パスする時のボールのスピードって、おそらく(ウサイン)ボルトが走るのより速いんです。パスのつなぎが速ければ人間、つまり相手チームの選手はついてこられないですよね。そのパスを全く見ていないところに投げると、そこにはちゃんと味方がいる。それをまた次も、その次も続けていく。バトンリレーを「お家芸」にしている陸上が金メダルは不可能ではないですよね。日本の女子バスケットも“手品”のようにパスをつなぐ「あうんの呼吸」を磨いていくことができれば、世界を驚かすような結果を出すことができるはずです。

 その実現のため、東京五輪へ向けたメンバー選考の手法として新たな取り組みも始めた。

 東野氏 これまでは試合や大会ごとに代表メンバーをセレクションしていました。それを26人の候補選手を大枠で選んで、その中から「今回はこの12人」といって選ぶ「プール制」を今年から採用しました。

 これにより長期の拘束による疲労の蓄積やケガの予防、バーンアウト(燃え尽き症候群)を予防するとともに、招集される機会や、呼ばれても試合に出ることが少なかった若手にチャンスを与える目的もある。国際バスケットボール連盟(FIBA)も「日本の女子バスケットの練習の質や量は特に素晴らしい」と高く評価しているという。そのハイレベルな練習をより多くの選手に経験させ、技術力、チーム力を底上げすることが狙い。その成果は日本協会エグゼクティブアドバイザーで日本トップリーグ連携機構会長でもある川淵三郎氏(82)からも期待されている。

 東野氏 川淵さんは「東京五輪ではチームスポーツで5つメダルを取らなきゃいけない」と言われてるけど、その1つは女子バスケットだとはっきり言ってくれてますから。

 そのメダルの色は「金」を目指すというのが東野氏だけではなく、女子代表のトム・ホーバス監督(52)や選手たちの共通認識だ。一方で、これまでの「大和なでしこ」的な感覚だと、大言壮語ととられかねないようなことはあまり口にしないほうがいい、だった。

 東野氏 メダルを取ったことがない日本が「金」と言うのは、とてつもない目標なのはわかります。でも去年のW杯ではベスト4になったベルギーに渡嘉敷(来夢)抜きで勝っているんだし、可能性を感じているんだから「不言実行」じゃなくて、口に出して言ってみようよ、と。

 女子のチームスポーツで過去に金メダルを獲得しているのはバレーボール(東京、モントリオール)とソフトボール(北京)。これに続く快挙達成に期待がかかるところだ。

 ☆ひがしの・ともや 1970年9月9日生まれ。石川県出身。北陸高では全国制覇を経験。その後、早大、アンフィニ東京でプレーし、指導者に転身。ルイス&クラーク大(米国)、日本代表(アシスタントコーチ)などを経て、浜松フェニックスでbjリーグ制覇。2016年5月に日本バスケットボール協会技術委員長に就任。

最終更新:7/11(木) 11:04
東スポWeb

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