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【壁を乗り越えて】がんを子どもにどう伝える? 母と娘の5年間 自由研究に込めた思い

7/11(木) 14:00配信

中京テレビNEWS

 病気の説明は、分かりやすいように絵で表現。さらに、話を聞かせてくれた人達の体験談も載せました。

 彩楓ちゃんは今、自治体主催のがんの勉強会やがん患者が集まるカフェなどでこの自由研究を発表しています。

「がんは怖い病気じゃないし、きちんと治療すれば良くなるということを知って安心しました」(彩楓ちゃん)
「すごくなんかうれしいですね。成長を感じて、なんかちょっと感心しました」(由紀さん)

 後日、彩楓ちゃんがこの自由研究に込めた思いを、教えてくれました。

「どれだけ怖くない病気と分かっていても、そういう(お母さんがいなくなる)のを考えたりする時もあるけど、それも踏まえて。そういうこともあるけどでも、今は明るくやっているから、というのを伝えたくて」(彩楓ちゃん)

 実は、お母さんと自分自身へのエールだったのです。

2019年1月、転移が判明。娘はどう受け止めるのか…

 娘の成長を喜ぶ由紀さん。しかし、家を訪ねると由紀さんの様子が、いつもと違っていました。口からでるのは、彩楓ちゃんへの小言ばかり。

「早い、食べるの。ゆっくり食べて。味わって」
「リップクリームを塗って、歯磨きした後。ねえ?」
「どういう拭き方?もうちょっときれいに拭くとか」
「ちっぽけなことだけど、守れないよね」

 実は、このとき、がんが肺に転移していたのです。由紀さんは、緩和ケアの医師に、ある悩みを打ち明けました。もし自分がいなくなったら・・・と考えれば考えるほど気持ちが焦ってしまうというのです。

「気持ちが焦って、(自分が)いなくなった時どうしようって思ってしまう。『いなくなったら、どうするの?』って(娘に)言いたい気持ちを我慢しているけど、それって言ってもいいんですか?『もしかしたらいなくなるかもしれないから、ちゃんと聞いておいてほしい』みたいなことを言っていいのか、我慢した方がいいのか、やっぱりそこは?それがすごい悩みで」(由紀さん)
「親子ですからね。そういう話があって全然悪くないと思います。でも、叱っている時とかにそれをくっつけて言っちゃうと、彩楓ちゃんもしんどくなってしまうかもしれないから」(医師)

 医師に相談した後、“もしもの時のこと”は、様子を見ながら娘に話そう。そう決めていた由紀さん。しかし、転移したがんの治療のため入院することになったことを伝えると、彩楓ちゃんとの間にこんなやりとりが生まれました。

「“何歳まで生きられるの?”と(彩楓に)聞かれて。何歳までかは分からないけど、少しでも長く生きられるように治療を頑張るから、応援してねって言って」(由紀さん)

 彩楓ちゃんは“病気があるから、他の人よりは長く生きられないのは分かっているけど、できるだけ長生きしてほしい…”と応えたといいます。“直接伝えなくても娘は理解してくれている”由紀さんは、そう感じました。

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最終更新:7/11(木) 16:38
中京テレビNEWS

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