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IMFのラガルド専務理事がECB総裁に 欧州の金融政策はどうなる?

7/11(木) 12:12配信

THE PAGE

 今年10月に退任が予定されているドラギECB(欧州中央銀行)総裁の後任に、IMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事が就任することがほぼ確実となりました。ECBとしては初の女性トップとなりますが、ラガルド氏はどのような人物なのでしょうか。また欧州の金融政策はどう推移するのでしょうか。

債務危機への対応実績などを評価

 ラガルド氏はフランスの政治家で、IMF専務理事に就任する前はサルコジ政権下で財務相を務めていました。10代の頃はアーティスティックスイミング(以前はシンクロナイズドスイミング)の選手として活躍し、ナショナル・チームに所属していたスポーツウーマンです。

 中央銀行での業務経験はなく、中央銀行総裁としての手腕は未知数とされています。ECBとしても業務経験のまったくない人をトップに据えるのは初めての人事となりますが、IMF専務理事として、リーマンショック後の欧州債務危機に対応してきた実績に加え、各国に張り巡らされた人脈が高く評価されました。しかしながら、ラガルド氏が指名された最大の理由は、彼女のリーダーシップのあり方でしょう。

 財務相やIMF時代におけるラガルド氏は、強引に組織を引っ張るのではなく、合意形成や話し合いを重視するスタイルとして知られていました。ECB現総裁のドラギ氏は、経済学者でイタリア銀行総裁も務めた専門家ですが、現実主義として知られ、バランスを重視した金融政策を実施していました。ラガルド氏であれば、ドラギ氏の路線を大きく修正する可能性は低く、市場の信頼は得やすいでしょう。

ラガルド氏の就任で、欧州は金融緩和を推進か

 ドラギ氏は、米国が提唱する量的緩和策を支持し、欧州も米国と同じく量的緩和策を実施しましたが、日本とは異なり、政策の実施は抑制的でした。このところ世界経済の不透明性が高まっており、米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は再利下げを示唆するなど、全世界的に緩和期待が高まっています。一時は、過度な緩和に批判的な人物もECB総裁候補にあがっていましたが、ラガルド氏の就任が決まれば、欧州も米国に続いて、金融緩和を進める可能性が高いと考えられます。

 とりあえず、従来路線が維持され、米国との協調が実施される可能性が高いですから、株式市場にとってはポジティブなニュースということになります。
 

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7/11(木) 12:12
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