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【愛媛から伝えたい】「殺人だ」緊急放流で怒り買った野村ダム 命を守る全国初の「愛媛モデル」

7/11(木) 9:37配信

南海放送

 西日本豪雨によるダムの緊急放流で肱川が氾濫し、5人が犠牲となった愛媛県西予市では、「ダムに殺された」との住民からの批判の声を受け、野村ダムの放流について全国初となる取り組みを始めました。その一つ、「緊急放流」の通知について“3時間前に知らせるルール”『愛媛モデル』は全国の他のダムにも広がり始めています。「同じ規模の豪雨があっても犠牲者を1人も出さない」。尊い命を守るために新たに踏み出した防災対策は今年の梅雨でどのように役立っているのか、 “死角”は無いのか、地元メディアの南海放送が伝えます。

◆梅雨入りした被災地、備えが試される

 愛媛県が過去最も遅い梅雨入りを迎えた今年6月26日、西予市危機管理課は“厳戒態勢”に入りました。

 「あす(27日)、西予市には『大雨警報』が出される可能性が高い」

 西予市の野村ダムは、1年前の西日本豪雨で早朝6時20分に緊急放流を実施。市の住民への避難指示が、そのわずか1時間10分前だったこともあり、5人の死者を出しました。住民から「避難指示から緊急放流までの時間がなさ過ぎる」などの批判が相次ぎ、市とダムは今年の梅雨に備えて、様々な対策をとってきました。

 その備えが試される時がやってきたのです。

 市は梅雨入り当日の26日から夜を徹して情報収集にあたり、「あす(27日)朝6時には避難所を開設出来る態勢を整えておくように」と各地域に指示。実際にはあまり雨は降りませんでしたが、事前の指示通り朝6時には市内25カ所に避難所を開設しました。この時点で西予市に出されていた注意報は「雷・強風・波浪」の3項目。「大雨・洪水」注意報が出される前に、市内全地域で避難所を開設するという徹底ぶりでした。

 西予市は1年前の西日本豪雨被害を踏まえ、国が今年から新たに始めた「警戒レベル」の発令を通常の自治体より一段階早めて運用する対策をとっています。こうした早めの対応の原則が、27日の朝6時の市内全地域での避難所開設という判断につながったのです

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最終更新:7/11(木) 9:55
南海放送

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