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中国映画界の首絞める検閲強化-突然の公開中止も、共産党が規制担う

7/11(木) 15:13配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): トランプ米大統領による関税とツイートが中国の一部大手企業を直撃する中で、中国本土の映画産業また打撃を受けている。ただし自国の政府による措置によってだ。

政府の検閲強化でヒットしそうな作品の公開が見送られているほか、映画製作サイドもリスクを避け、多くの観客から支持を得られない無難な作品づくりに向かっている。映画関係者の税逃れに対する取り締まりも厳しくなり、一部の投資家は出資に消極的で、興行収入への悪影響に拍車を掛けている。

共産党総書記でもある習近平国家主席が党のプロパガンダ(宣伝工作)担当部署に映画の規制を委ねてからの1年で、中国の映画興行収入は年間ベースで少なくとも10年ぶりの減少に向かっている。その上、今夏のヒット作と期待されていた映画が何の説明もなく封切り中止となった。

ハリウッド・リポーターは先月、ベルリン映画祭での上映が2月に中止された張芸謀監督の「ワン・セカンド」がその後、政府が命じた一連の再編集の対象になっていると報じた。3本の作品が米アカデミー賞候補にもなった張監督ら世界的に著名な映画製作者であっても当局の監視強化を免れない。

管虎監督の「八佰(エイト・ハンドレット)」もまたこの夏のヒット作になると見込まれていたが、7月5日に予定していたプレミア上映の前に公開中止となった。国有の中国電影集団との戦略的提携を通じ映画館を展開・運営しているエイペックス・インターナショナル・シネマズのTJ・グリーン最高経営責任者(CEO)は、「大ヒット」となり得た作品だと指摘し、「全く残念で、今夏の収入に間違いなく影響する」と述べた。

猫眼電影とボックス・オフィス・モジョのデータは、中国の映画興行収入が今年1-6月に3.6%減少したことを示している。猫眼によれば、中国で7月と8月に封切りの映画は計68本のみで、前年同期の77本から減ることになる。

原題:China’s Movie Business Takes a Hit -- From Its Own Government(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Sheryl Tian Tong Lee, Jinshan Hong

最終更新:7/11(木) 15:13
Bloomberg

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